宮崎駿監督「不覚にも」自作で初めて泣いた…「風立ちぬ」完成報告

[ 2013年6月24日 17:41 ]

新作「風立ちぬ」の完成報告会見に出席した(左から)庵野秀明さん、宮崎駿監督、松任谷由実

 宮崎駿監督の5年ぶりの新作「風立ちぬ」の完成報告会見が24日、東京都小金井市のスタジオジブリで開かれた。自作で初めて泣いたという宮崎監督は「縁や長い間の積み重ねがあってできた映画なので不覚にも涙を流した」と話し、満足そうな笑顔を見せた。

 映画の主人公は、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の設計者堀越二郎と作家堀辰雄を融合させた青年技師二郎。夢に忠実な二郎の生きざまに、薄幸の少女菜穂子との愛を絡めて描いている。

 現実世界をベースにした作品で、宮崎監督は「リーマン・ショック後、ファンタジーを簡単に作れない時代が来た。模索する中で、思い切ってこういう作品を作ってみたら別の展開があるかもしれないと思った。悪戦苦闘した」と振り返った。

 会見には、二郎の声をつとめた映画監督の庵野秀明さんと主題歌「ひこうき雲」の松任谷由実も出席。松任谷さんは「歌と映画の世界観がびっくりするほど重なる。高校生のときに作った歌なので、中高生に響くのでは」と話した。「風立ちぬ」は7月20日から全国公開。

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2013年6月24日のニュース