勘九郎が「真田十勇士」猿飛佐助に 勘三郎さんと同じ道

[ 2013年3月5日 06:00 ]

猿飛佐助役の中村勘九郎

 歌舞伎俳優の中村勘九郎(31)が来年1月に東京・青山劇場で上演される舞台「真田十勇士」に主演する。大坂夏の陣で、徳川家康に立ち向かった真田幸村とその家臣10人の絆と生きざまを描いた物語。「十勇士」の一人の猿飛佐助を演じる。

 もともと、歴史好きで、真田幸村のファン。幸村の父の名前が昌幸(まさゆき)で、自分の本名も雅行(まさゆき)。身近に感じていたといい、「真田十勇士は自分にとってのヒーローなので、そのうちの一人が演じられてうれしい」と張り切っている。

 来年は「大坂の陣」が開戦して400年という節目の年で、日本テレビが開局60年特別舞台として上演。脚本は、「十三人の刺客」などを手掛けたマキノノゾミ氏(53)、演出は、映画監督で、舞台演出家としても活躍する堤幸彦氏(57)が担当する。

 共演の松坂桃李(24)は、霧隠才蔵役で本格的な時代劇に初挑戦し、「マネジャーと“霧隠才蔵っていつかやってみたいんですよね”と話をしていた翌日に今回の舞台のオファーをいただきました」と気合が入っている。

 昨年12月に57歳で他界した勘九郎の父の中村勘三郎さんは、歌舞伎以外の分野に積極的に進出していった。NHK大河ドラマ「元禄繚乱」(99年)や映画「やじきた道中 てれすこ」(07年)に主演してきた。

 父の遺志を受け継ぐ勘九郎は「(猿飛佐助は)日本人が失いつつある心や、何かのために信念を持ってやり抜くという典型的な人物。プライドを持って生きることの大切さなど、人間が持っている根本的な部分を伝えたい」と、伝説の忍者役に挑む。

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