欽ちゃん、声詰まらせ涙…大好きな“相棒”に別れ 

[ 2011年3月10日 21:22 ]

坂上二郎さんが亡くなり、集まった記者を前に口元を押さえる萩本欽一

 「最高のコメディアンでした。大好きでした」。10日死去した坂上二郎さんと「コント55号」で苦楽をともにしたコメディアンの萩本欽一(69)が同日、東京・羽田空港で記者会見し“相棒”との別れを惜しんだ。

 萩本は目に涙を浮かべ、ぼうぜんとした様子。仕事で訪れた富山県内を車で移動中に坂上さんが亡くなったことを知ったという。「連絡してきた人が『二郎さんが…』と言ったきり、話せなくなって。電話を切った直後に、ラジオのニュースで訃報が流れたんです」と力なく話した。

 2人の思い出に話が及ぶと、感極まり声を詰まらせた。最後に会ったのは昨年末。入院先の病院で、「飛びます、飛びます」というギャグに引っ掛け、坂上さんは「飛べません」とおどけた。「帰ろうとしたら二郎さんが手を差し出してね。僕は『泣けるからよせよ。ずいぶんあったけぇ手だなぁ』って。二郎さんと握手したのは初めてでしたけど、今思えばさよならの握手だった」と振り返った。

 坂上さんへのメッセージを求められると「二郎さんの笑いは楽しかったよって、たくさんの人が言ってくれたよ。俺からお礼しておくから」と語り掛けた。

 ▼萩本欽一の話 二郎さんほど汗をびっしょりかいて、一生懸命演じるコメディアンを僕は知りません。「お客さんを笑わせないと帰れない」という思いの強い人でした。今後他の人と一緒にコントをやっても、きっと「二郎さんならこうするだろうな」と思ってしまうでしょう。「ありがとね」とお礼を言ってから、一人で泣きたいと思います。

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2011年3月10日のニュース