“ビートルズの聖地”「アビイ・ロード」売却へ

[ 2010年2月16日 17:49 ]

 経営難の英音楽大手EMIグループは、ビートルズのアルバム名で知られ、多くの著名アーティストの作品を生んだロンドン市内の「アビイ・ロード・スタジオ」の売却を決め、入札の募集を始めた。16日付英紙フィナンシャル・タイムズが報じた。

 スタジオは数千万ポンドの値が付く可能性もあるという。ブランド価値の高い「アビイ・ロード」の名称も含めて売却するのかどうかは不明。
 EMIを2007年に買収した欧州の投資ファンド、テラファーマは米金融大手シティグループから33億ポンド(4650億円)の借り入れがあり、6月までに1億2千万ポンドの資金を調達する必要に迫られていた。
 同紙などによると、英作曲家エルガーは1931年、代表作「威風堂々」の有名な一節を同スタジオで録音。第2次大戦中はBBCラジオが宣伝放送の制作に使った。ビートルズは作品の9割をここで録音。映画「ハリー・ポッターと賢者の石」の音楽の録音にも使われた。
 しかし、最近は使用料が安い外国スタジオとの競争が激化。技術の進歩で音楽家自身がパソコンを使って録音することも可能になり、高コストの設備をEMIが保有する意味が薄れていた。(共同)

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2010年2月16日のニュース