「朝ズバッ!」にBPO 重大な放送倫理違反と勧告

[ 2009年10月30日 20:01 ]

 NHKと民放でつくる放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会(堀野紀委員長)は30日、1999年に東京都杉並区で割りばしがのどに刺さり男児が死亡した事故を報じたTBSの報道番組「みのもんたの朝ズバッ!」で、重大な放送倫理違反があったとして、委員会の決定内容の放送と出演者のコメントの正確性を心掛けることなどを勧告した。

 問題の番組は、2008年2月13日に放送。男児を診察した医師に過失はなかったとして、両親の損害賠償請求を棄却した東京地裁判決について「両親にとってまったく信じられないものでした」などと報じた。
 委員会は、みのさんが番組内で「素人でも脳に損傷はないかを考える」と話したことについて「医師の社会的評価を低下させた」と判断。
 また、報じられた判決の要約が不正確だったと認定し、十分な準備をして出演者との情報共有を図ることも勧告。同番組は07年8月にも、不二家の不祥事報道をめぐりBPOの放送倫理検証委員会から同様の指摘を受けており、「遺憾の意を表明せざるを得ない」と批判した。
 TBSは「勧告の内容を真摯に受け止め、今後の番組作りにいかしていきたい」とするコメントを発表した。

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2009年10月30日のニュース