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井岡一翔 10回に苦笑いしたワケ「世界のリングで戦っていると味わってもらいたいと…」

[ 2021年12月31日 22:05 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者・井岡一翔 判定3―0 同級6位・福永亮次 ( 2021年12月31日    大田区総合体育館 )

<WBO世界スーパーフライ級井岡一翔VS福永亮次>防衛に成功し試合を振り返る井岡(撮影・島崎忠彦)
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 プロボクシングのWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦は31日、東京・大田区総合体育館で行われ、王者・井岡一翔(32=志成)が挑戦者で同級6位の福永亮次(35=角海老宝石)を判定3―0で下し、4度目の防衛に成功した。プロ30戦目、大みそかの試合が10戦目という節目を白星で飾り、自身の持つ世界戦最多勝利数の日本記録を19に伸ばした。

 井岡との一問一答は以下の通り。

 ――試合を終えた今の心境を。
 「いつもそうですけど、無事に勝てたのはよかった。4度目の防衛戦ですけど、ホント、世界タイトルマッチで勝ち続けるってことは簡単なことではないので。いくら舞台慣れしていると言っても、いろんな気持ちと戦いがある中で、結果を残すことができてよかったなと思います」

 ――大みそかの試合は10回目。求められているものは大きくなっていると思うが。
 「もちろん、その期待に応えたいという思いもありますし、ここまでやってきたからこそ、ある意味自分のやりたいことをやって、それで応えていけたらいいなと思っているので。自分がやりたいことだけをして、それが必ず応援してもらっている人にも喜んでもらえると思っているし、自分が今目指しているもの、やってきていることを、現役中はやっていこうかなと思っています」

 ――相手がガンガン前に来る印象もあった。拳を合わせてみて。
 「映像を見て、凄く気持ちも強いし、サウスポーで好戦的な選手という印象はあった。僕もしっかり準備していたので、やっていて特に驚く点というか、戸惑いとかはなかったですけど。気持ちがタフで、結構いいパンチが当たっても、崩れるかなと思ってもなかなか崩れてくれなかったので、その点は凄くやりづらかったです」

 ――10回あたりで苦笑いする場面も。
 「忘れちゃいましたけど、自分の中でやってきたことは福永選手ともちろん違うと思うし、自分が世界のリングで戦っているというのを味わってもらいたいなと思っていたので、たぶんそういうところから来ていたんじゃないかなと。深くは思い出せないですけど」

 ――あらためて次への思いは。
 「もう、そこしかないんで。今回もちろん通過点で、楽に勝てる試合なんて思ってなかったし、しっかり準備して今回も勝てて次につながったと思うんですけど、そこしか考えてないですね、ホントに。やりながら、途中のラウンドからは次のことを考えていたんで。これもケガせずに終わることが一番だなって。あんまりリスクも背負って戦いたくなかったし、打ち合いもいきたくなかったし。もう一度交渉を進めてもらって、アンカハスと。契約は済んでいると思うので、僕はこれ無事に勝てたんで、次はアンカハスが一戦挟んで、その次にやりたいですね、試合を」

 ――前回無観客で今日は有観客。
 「最高でしたね、やっぱり。こんなに違うんだっていうぐらい違いましたね。リング上がった風景、入場、やっぱこうじゃないといけないなって凄く感じながら、楽しめました」

 ――ボクシングファン、コロナと戦っている方々へメッセージを。
 「人生いろんな困難だったり、自分が予想外のことだったり、いろいろある中で、僕も今回、試合前に紆余(うよ)曲折いろいろあって。何が一番大事かなと考えた時に、やっぱりやり続ける、戦い続けるってことが、僕の中では凄く大事だなと思った。今回10度目の大みそか、本当はこの舞台で統一戦が整ったと思ったんですけど、逆に初心を思い出すというか、初めて大みそかのリングに上がった時の気持ちをもう一度思い出して、10度目だからこそ、こういうタイミングで、こういう試合で、自分が望んだ試合ではなくなったけど、戦うことに意味があるなと思ったので。今回は戦ってる姿、何で今回やったのかなっていう姿を見てもらったらと思ってやったので。今回勝ったし、次につながって、まだ戦い続ける理由が僕もできたので、また頑張りたいと思います」

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