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【浜田剛史の目】“判定でOK”の姿勢見えた井岡、ケガを避けたい考えも分かるが…

[ 2021年12月31日 21:19 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者・井岡一翔 判定3―0 同級6位・福永亮次 ( 2021年12月31日    大田区総合体育館 )

<BO世界スーパーフライ級タイトルマッチ>7回、福永(右)を攻める井岡(撮影・会津 智海)
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 井岡は技術の違いを見せつけたが、見ている人を納得させられる試合だっただろうか。4回以降、倒すチャンスはいくらでもあったのではないか。相手の打ち終わりを狙うか、どこを打てばいいか迷っている状態の福永を待たずに仕掛けてもよかった。顎の引き方や相手のパンチをブロックする技術からも、無理に攻めたとしてもカウンターを食らう感じには見えなかった。

 統一戦がなくなったモチベーションや次を見据えてケガを避けたい考えも分かる。相手が頑張ったので倒せないのなら仕方ないが、下がりっぱなしだった11、12回は判定でいいという姿勢が見えた。ボクシングファン以外もテレビを見る大みそか、コロナ下でも試合を実現させた関係者のためにも、KOの期待に応えてほしかった。

 アンカハスは強いワンツーを打って相手が下がると、どんどんと前に出てくる。守りに入って手が出ない状況に追い込まれると厳しい。最初のワンツーをしっかり外す、あるいは打ち返して2回目を打たせないことが鍵になる。(元WBC世界スーパーライト級王者)

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2021年12月31日のニュース