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井岡10度目の大みそかは「挑戦」、中止と相手変更乗り越えV4戦「ここで止まっていられない」

[ 2021年12月31日 05:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者・井岡一翔 《12回戦》 同級6位・福永亮次 ( 2021年12月31日    大田区総合体育館 )

計量パスした井岡(左)と福永(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 前日計量が30日、試合会場の東京・大田区総合体育館で行われ、王者・井岡一翔、挑戦者の福永亮次ともに一発でパスした。当初予定された王座統一戦は新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の影響で中止され、3週間前に対戦相手が変更となったが、井岡はその状況を自身の“挑戦”と断言。10度目となる大みそかのリングを盛り上げ、一年を白星で締めくくることを誓った。

 いつも通りの完璧仕上げだった。リミットちょうどの計量パスはこれで4戦連続。フェースオフでは挑戦者と約20秒間にらみ合ったが、王者が平常心を乱すことはなかった。今の心境を問われると、「いつもそうですけど、あとは試合に備えて準備をしていくだけです」と淡々と話した。

 日本人男子では唯一、世界4階級制覇を果たし、以前から他団体王者と統一戦を熱望。本来ならば、IBF王者ジェルウィン・アンカハス(29=フィリピン)との統一戦が実現するはずだったが、オミクロン株の海外での感染拡大で、外国人の新規入国が禁止され、アンカハスの来日が難しい状況となって中止。3週間前に急きょ、福永との防衛戦が決まった。

 「一度決まった統一戦が流れてしまって心境としては複雑だったけど、ここで立ち止まってはいられない。初めての状況だけど、僕の中では、これも一つの挑戦だと思って、この試合に臨みます」

 これまで9度、大みそかに試合を行い、ボクシング界を盛り上げてきた自負もある。そして、勝ち続けることが次の新たな挑戦につながることも知っている。ドーピング騒動など、激動だった2021年。「見ている人に何か伝わるような熱い試合をして、今年の最後の日を盛り上げたい」と決意を胸に、10度目となる大みそかのリングに上がる。

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2021年12月31日のニュース