茨城日産・芦名望 姉に捧げる先制ソロ本塁打「最高の形で結果を出せました」

[ 2026年3月8日 20:25 ]

第80回JABA東京スポニチ大会・予選リーグDブロック   茨城日産(1敗)3―6パナソニック(1勝) ( 2026年3月8日    等々力 )

スポニチ大会<パナソニック・茨城日産>2回、先制ソロを放った茨城日産・芦名(撮影・五島 佑一郎)  
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 姉に捧げる豪快アーチだった。0―0で迎えた2回先頭。茨城日産の5番・芦名望がカウント2―1からの4球目を捉えた。左腕・福島孔聖の直球を振り抜くと、打球は左翼席へ。感謝の思いを込めた先制の一発となった。

 「姉が見に来るのは聞いていました。力まなければいいなと思っていましたが、最高の形で結果を出せて良かったです」

 等々力球場には4歳年上の姉・明日香さんの姿があった。明日香さんはコルネリア・デ・ランゲ症候群という先天性の難病があり、話したり、歩いたりすることはできない。この日は父・満さん、母・千恵さんに付き添われて久々の観戦だった。芦名は言う。

 「他の姉弟とは少し違う部分はありますが、自分が我慢することなく野球をやらせてきてもらったのも、姉の存在があったからだと思う。たまにしか実家には帰れませんが、姉に顔を見せられるのはいいことだと思っています」

 神奈川県横浜市の実家に帰省した際は、明日香さんは自ら芦名の元へ向かうという。満さんが「近くに寄っていって、顔を触ったりしていますね」と目元を綻ばせば、千恵さんは「私はずっと一緒にいますけど、たまにしか会わない息子に負けますね」と笑った。
 
 「みんな頑張って働きながら夜遅くまで野球をやっている。そこは他のチームとは違いますけど、それでも勝てるところを見せたい」

 芦名は茨城日産自動車の「ルノー水戸」で営業職に就く。チーム全員が定時まで仕事をこなし、業務終了後に室内練習場へ移動して各自がトレーニング。時には残業することもあり、限られた時間をやりくりしながら野球と真摯に向き合ってきた。持ち味は強い打球で、外野の間を抜くような打撃を心がける右打者。「活躍することで数字が伸びたらうれしいですね」と営業マンらしい一面ものぞかせた。

 「良いピッチャーから打てたのは自信になる。都市対抗や日本選手権に出て、家族に恩返ししたいと思います」

 固い絆で結ばれた4人家族にとって、思い出に残る一日となった。

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