高校野球練習試合解禁 記者は部員14人対11人の「7回制」に部活動としての現実も垣間見た

[ 2026年3月8日 16:20 ]

 高校野球の練習試合が7日から解禁された。選抜に出場するチーム、そして春季大会を控える全国の強豪校などは、当然のごとく「9回制」で戦いをスタートさせている。

 一方で記者が聞き取りした、とある県立両校の練習試合は、「7回制」で2試合を実施した。

 「14人対11人」の部員数の戦い。21日が初日の春季地区大会に向けての腕試しだが、両チームの願いはとにかく「ケガ人」が出ないこと。11人のチームは、いきなり初戦で投手が完投する負担も生じていたという。

 早朝に降った雨のため、グラウンド整備もあり試合は午後1時開始。2試合終了は白球が見えづらくなった午後5時過ぎで、両軍選手はグッタリとして今季初戦を終えた。

 14人の高校の方でさえ、日曜日である8日は疲労回復に務めるため、練習試合は組んでいないという。そして、試合を終えた関係者からは「とにかくケガ人なく初戦を終えたことにホッとしている」と声が出て、選手からは「9回制で戦いたかった」という声はあまり聞かれなかったという。

 グラウンドが整備され(人工芝が敷かれ)、ナイター設備も備わるような環境で、部員数も豊富なら「9回制」で問題はないだろう。だが、今回聞き取りしたような環境の高校にとって、「9回」が「7回」になることに大きな不満が生じない部分もある。

 選抜に向けた各地区秋季大会は、実は「夏の甲子園」が開催されている同時期に、真夏の気温35度近くに達する炎天下で、一般の高校のグラウンドでスタートしているケースもある。全国の高校野球の現実だ。

 聖地での試合終盤のドラマ、美談を欲するファンの視点。全国制覇を狙う強豪校スタッフ、部員の視点。そして、「勝ちたい」けど実力が伴わない公立高の視点に、高校野球を部活動と捉えて楽しむことを求めている部員の視点。

 多くの視点で「7回制」は議論されている。記者がここで結論を出すことはない。だが、3396校(昨夏予選出場校)全てが「甲子園」に手が届く環境ではない中、現実的な視点を持つことも重要とは考えている。(記者コラム 大木 穂高)

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