オリックス・岸田監督がにじませた苦悩「緊急事態と言ってもいいぐらい…」怪我人続出も単独首位浮上

[ 2026年4月23日 08:00 ]

パ・リーグ   オリックス4―1ロッテ ( 2026年4月22日    ZOZOマリン )

<オ・ロ(4)>4回、先頭の渡部が右越えに同点弾を放ち岸田監督に迎えられる(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 オリックスが開幕から好調な滑り出しだ。

 13勝9敗の貯金4、今月22日のロッテ戦で勝利して292日ぶりに単独首位に浮上。先発投手陣では来日3年目のエスピノーザが開幕から3戦3勝、WBC帰りの曽谷が2戦2勝と好調で、新助っ人・ジェリー、九里に加えて寺西、高島といった若手らも奮闘中だ。

 救援陣では椋木、マチャドの右腕コンビが双璧をなす。野手では西川、太田、宗、中川ら主力に加えて、昨季まで守備固め・代走要員がメインだった大卒5年目の渡部が打撃面でも台頭。開幕から22試合で9度の2桁安打を記録するなど、爆発力には目を見張るものがある。

 ポジティブ要素が多く見える一方で、台所事情は相当に苦しいと表現せざるを得ない。投手はオープン戦期間中に右肘の炎症を発症した山下舜平大に始まり、エース・宮城大弥が左肘の内側側副じん帯損傷で長期の離脱が確実に。野手では開幕前の頓宮裕真、杉本裕太郎の離脱に加えて、開幕後はアピールを続けていた杉沢龍が右手尺骨骨折、昨季自身初の規定打席に到達した広岡大志が下半身のコンディション不良で登録抹消を強いられた。直近22日のロッテ戦でも、大城が右足首を痛めて初回に途中交代を強いられた。

 ロッテとのカード初戦に臨む前日、岸田監督に「めちゃくちゃ怪我人が多い。今は緊急事態と言ってもいいぐらい。2軍で支配下の野手が今、何人いると思う?」と逆質問され、言葉に詰まった。広岡の離脱に伴って高卒3年目の横山聖を昇格させたこともあり、内野は同4年目の内藤、捕手登録の山中、外野もこなす平沼のみ。外野も現状出場できる支配下の選手は池田と高卒ルーキーの窪田の2人だけだ。

 ファーム・リーグでは育成選手の1試合の出場枠が最大5枠(感染症などによる例外はあり)ということもあり、試合開催すら危ぶまれる事態に追い込まれている。また、さらなる怪我人続出のリスクを考え、むやみな入れ替えができない状態だ。指揮官が用いた“緊急事態”という言葉が、何より事の重大さを物語る。

 単独首位に立ち、12球団最年少の指揮官は「満身創痍(い)なところもある中で、みんな本当に頑張ってくれていますよね」と選手らを称えた。暗い話題ばかりではない。昨季、勝ちパターンを務め、シーズン終了後に右肘のクリーニング手術を受けた才木が21日の2軍育成試合で実戦復帰。同じく勝ちパターンを務め、昨オフから右膝痛に苦しんできた岩嵜、昨年11月の右肘クリーニング手術から復活を目指す東、前述の山下らも5月上旬の実戦復帰に向けて足取りを進めている。

 戦線離脱中の選手たちが戻ってくるまでに、どこまで踏ん張れるか――。「シーズンまだまだ長いんでね。なんとか粘って、粘って戦っていく。一戦一戦、必死にやっていくしかないと思います」(岸田監督)。選手らの奮闘とともに、首脳陣のマネジメントにも注目して追い続けていきたい。 (記者コラム・阪井 日向)

続きを表示

「オリックス」特集記事

「大谷翔平」特集記事

野球の2026年4月23日のニュース