快挙達成のオリックス・古田島 闘病中の父ら家族に示す気迫「生きる活力を見せれたら」

[ 2024年6月24日 05:40 ]

パ・リーグ   オリックス4―1西武 ( 2024年6月23日    京セラD )

<オ・西>カスティーヨ(左)とセデーニョ(右)の間、両手で「22」を示す古田島(撮影・岸 良祐)
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 熱血ルーキーが、大記録を成し遂げた。オリックスのドラフト6位・古田島成龍投手(24)が23日、西武戦で3点リードの8回2死から登板。1/3回を無安打無失点に抑え、プロ野球タイ記録となるデビューから22試合連続無失点を達成し、4―1の勝利に貢献した。チームは「Bsオリ姫デー」として開催された交流戦明け最初のカードを勝ち越し。気迫全開で投球する新人右腕が、再浮上への一翼を担う。

 相手が打者1人でも、マウンドに費やす熱量は変わらない。古田島は自ら処理した打球を一塁走者に送球し、力強くグラブを叩いた。球団史上最速で観客動員数100万人を突破した一戦での快挙達成。初めて上がった本拠・京セラドームのお立ち台の景色をしみじみと堪能した。

 「最高ですね。投げるたびに、どんどん声援が届いているので。やっとプロ野球に入ってきたんだな、という感覚はしています」

 かねて個人記録にあまり言及しない中嶋監督は「(メディアの)皆さんが作った記録なので僕には関係ない」と多くを語らなかったものの3点リードの8回2死走者なしで右の代打・山野辺を迎えた場面での起用は格好の“お膳立て”。右腕はこれに応え、5球目のカットボールで投ゴロに打ち取った。

 「代打があるというのは言われていたので。全然(気持ちの面で)刺されることなく準備できました」

 投球後のまるで優勝したかのような雄叫び、そして味方との熱いハイタッチからファンの間では「#古田島優勝」が定着。厚沢投手コーチが「ルーキーなのに、他のピッチャーをも鼓舞してくれる。(コーチが)教えられないものを持っている」と称する気迫は、最愛の家族にも向けられている。父・健二さんが2年前にがんを患い、脳や肺への転移で現在も闘病中。新型コロナ感染もあって気力と体力をむしばまれながらも懸命に病と闘う父に、プロで戦う姿を堂々と示している。

 「毎回帰るとけんかするんです。(生活面が)だらしないって(言われて)。いや、おやじこそ(病気に負けずに)格好良くいてくれよ、と自分が言った。生きる活力を見せられたらなと」

 記録の始まりとなった4月6日のプロ初登板は、ZOZOマリンで家族全員が観戦。「がんを知ってすぐ結婚しようと思ったし、早く子供を見せてあげたい、という思いがあった」。4月30日に生まれた第1子の長女と妻へ、そして世話になった両親への思いを胸に抱き、古田島はマウンドで吠え続ける。(阪井 日向)

 ◇古田島 成龍(こたじま・せいりゅう)1999年(平11)6月29日生まれ、茨城県出身の24歳。取手松陽では1年秋からエースで甲子園出場なし。中央学院大では千葉県大学リーグ通算13勝で4年秋に明治神宮大会優勝。日本通運を経て23年ドラフト6位でオリックス入り。1メートル75、85キロ。右投げ右打ち。

 ○…新人の古田島(オ)が8回2死から登板して打者1人を抑え、初登板から22試合連続無失点のプロ野球記録に並んだ。これまでに達成した21年栗林(広)、22年宮森(楽)と同じく全試合が救援。5月6日の楽天戦から4試合連続を含め、イニング途中からの登板6度は宮森の5度を上回り最多だ。6月8日の巨人戦では7回2死満塁から登板して1回1/3を抑えるなど、前任投手が残した走者の生還を一度も許しておらず、抜群の安定感を見せている。

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