本気のロッテ・朗希だ リミッター解除!今季最速162キロ 今季最長8回&最多12K

[ 2024年5月18日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ1―1日本ハム ( 2024年5月17日    ZOZOマリン )

<ロ・日>6回、気迫の投球を見せる佐々木(撮影・長久保 豊)
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 本気の「令和の怪物」はやっぱり凄い。ロッテの佐々木朗希投手(22)が17日の日本ハム戦に先発し、今季最長の8回を3安打1失点に抑えた。勝敗こそつかなかったが、今季最速の162キロを計測し、今季最多の12奪三振。序盤から全力投球を披露し、前回10日の対戦で6回途中5失点KOされた相手を封じ込めた。試合は延長12回の末、1―1で引き分けた。

 怪物たるゆえんは160キロを超える剛速球にある。過去6試合ではわずか2球。物足りなさを感じていた。払拭した佐々木自身が何より「自分らしいピッチングができた」と振り返った。

 「自分らしい投球ができていなかった。自分のパフォーマンスを出すことを意識した」

 1年間投げ切るために出力を抑えてきたリミッターを解除。直球は全106球のうち半分に迫る49球で、12球が160キロを超えた。2回、万波への4球目は今季最速の162キロを計測。「全体的にいいフォームで投げられた」と自画自賛した。

 球速を抑えてきたことが「四球の増加」につながっていた。昨年の四球は17だったが今季はすでに16。日本ハムとは前回10日に対戦し、自己ワーストの5四球も記録。5失点で2敗目を喫していた。2つの要因があった。

 (1)フォークの見極め 右腕のもう一つの代名詞で最大の決め球だ。だが、小野投手コーチは「球種を結構、見極められているところもある」と説明した。

 (2)精神的要因 投手は打者の反応を見ながら球種を組み立てる。同コーチは「今までの反応と違うと、考えすぎてボール先行になってしまう」と語る。力みが生じ、無駄なボール球が増えていた。

 この日、リミッターを解除したことで2つの問題が解消された。腕が振れているためフォークの見極めも困難になる。落差も大きい。高めの直球に目付けをした打者がフォークを振る。7回に同点犠飛を許したが、8回3安打1失点の快投だ。

 今季最多の12奪三振。そのうち9つが「3球三振」と圧巻で「前回はカウントを悪くしてフォアボールになった。思い切ってちゃんといけた」と言った。

 今オフにもメジャーに挑戦する可能性があり、ドジャース、カージナルスなど10球団の視察は今季最多。4勝目はならずも「チームとしては勝てなかったが個人的にはしっかり取られた分、抑えられた」。これが見たかった。(神田 佑)

 ≪2戦連続1―1は球団初≫ロッテは今季3度目の引き分けで、15日のオリックス戦での1―1に続き、2試合連続引き分けだった。球団の2試合連続ドローは21年10月10日の日本ハム戦、同12日のオリックス戦以来3年ぶり。2試合連続での1―1の引き分けは球団初となった。

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