野村謙二郎氏 広島・大瀬良は、打者の左右を問わず内角攻めが有効だった

[ 2024年5月18日 05:45 ]

セ・リーグ   広島2-0巨人 ( 2024年5月17日    マツダ )

<広・巨>先発した大瀬良(撮影・奥 調)
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 【野村謙二郎 視点】今季の大瀬良は速球系の投球割合が明らかに増えた。昨季まではせっかく強い直球を持っているのにカットボールやスライダーに頼りすぎでは…とみていた。やはり直球を軸にすることで他の変化球が生きる。

 初回の岡本和にはボール先行のカウント2―1から内角直球。惜しくも外れたボール球でも打者には残像になって、ベース板を広く使えた。強く踏み込まれなければ、たとえ打たれても長打にはなりにくい。横の幅で勝負する投手だけに、打者の左右を問わず内角球は有効だ。5回2死満塁でもシュート気味の内角球で岡本和を左飛に押し込んだ。

 前回8日の阪神戦も初回の大山に対して内角勝負。最初は引っかけて狙い通り決まらない中で会沢が何度も要求して引っ張った。カーブでアクセントをつけ始めたのも前回から。さすがのリードだ。

 攻撃では初回から打順3番の菊池でスクイズを仕掛けた。広島に限らず、今季はどのチームも「投高打低」の傾向。これからは従来以上に先制点にこだわる戦い方が増えるとみている。 (スポニチ本紙評論家)

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