楽天・今江新監督「第2の今江」育てる 黒川、武藤、平良「強化指定選手」に

[ 2023年10月23日 05:30 ]

若手の台頭に期待する楽天・今江新監督
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 宮崎の夏のような日差しの下、必死にアピールする若武者たちにかつての自分を重ねた。楽天・今江新監督がフェニックス・リーグの日本ハム戦を視察。「黒川、武藤、平良あたりはそろそろ出てきてほしい」と同リーグに参戦中の若手を「強化指定選手」とした。

 若手の台頭がチームのカンフル剤になることを誰よりも知っている。自身は高卒4年目の05年に正三塁手の座をつかみ、日本一を達成した日本シリーズでMVPを獲得。今季は1軍に配置転換された5月下旬まで2軍打撃コーチを務め、3選手の能力を把握する指揮官は「プロの世界で下積みしてきた。きっかけをつくってやれれば」と期待する。

 高卒4年目の左打ちの黒川は非凡な打撃センスだけでなく、闘志を内に秘めた強いキャプテンシーも持つ。同じく高卒4年目の左打ちの武藤は走攻守そろったリードオフマン候補。社会人から入団1年目で指揮官と同じ右打ちの内野手の平良は1メートル70と小柄ながらパンチ力が魅力だ。

 内部昇格により抜てきされた40歳の若き指揮官は練習前には選手たちを集めて訓示。「1軍と2軍には大きな壁がある。その壁を乗り越えていかないと。そのために何をしないといけないか、探すことが必要」と説いた。その後はコーチ陣や選手と積極的にコミュニケーションを取り、試合はバックネット裏から鋭い視線を送った。

 今江監督は「1軍も2軍もみんなで1年間戦っていかないと絶対に勝てない」と力を込める。2年連続4位に終わったチームを立て直す――。宮崎を1泊2日で訪れた強行軍は、そんな思いの表れだ。(青森 正宣)

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