広島5年ぶりCS王手 秋山だ上本だ菊池だ復帰組が勝利に貢献 自力2位復活

[ 2023年9月24日 06:05 ]

セ・リーグ   広島7ー3巨人 ( 2023年9月23日    東京D )

<巨・広>7回、2ランを放つ秋山(撮影・尾崎 有希)
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 広島は23日、戦列に復帰した役者3人が存在感を発揮し、巨人に7―3で快勝した。1点を勝ち越した7回に秋山翔吾外野手(35)が5月31日のオリックス戦以来となる右越え4号2ランを放つと、菊池涼介内野手(33)は再三の美技で貢献。上本崇司内野手(33)も2安打と気を吐いた。敗れた3位・DeNAを2ゲーム差へ引き離し、自力2位が復活。24日にも5年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出が決まる。

 力強く描いた放物線は敵地の右翼最前列に着弾した。末包の9号ソロで勝ち越した7回、なお2死二塁で秋山が2番手・船迫の内角高め直球を振り抜き、巨人を突き放す貴重な4号2ラン。5月31日のオリックス戦以来、実に115日、263打席ぶりの一発に笑みがこぼれた。

 「いいところで出ましたね。いい対応ができている打席が増えつつある。前の打席(5回1死二塁)で還せなかった分、ここは…と思って入りました」

 胸中は複雑だった。DeNAとの直接対決があった20日に発熱を伴う体調不良のため、特例2023対象選手として登録外。幸い欠場は1試合で済み、1番中堅で復帰して即、結果を出した。

 「簡単にチームを離れちゃいけないと思っている中、申し訳ないというか、情けないというか…。今日また出場機会をもらえた中でチームが勝ち、結果が出てよかった」

 菊池、上本もそろって存在感を発揮した。左手親指負傷が癒えた名手は8番二塁で先発し、8回に岡本和の痛烈な打球を俊敏な身のこなしで好捕するなど、幾度となく美技を披露。2番左翼に名前を連ねた後者も復帰即、マルチ2安打と気を吐いた。

 「追い込まれて力のある真っすぐを力で持っていったね。あれがアキ(秋山)本来のスイング。素晴らしい。(上本)崇司もさっそく2本。キク(菊池)も、キクじゃなければアウトが取れていない打球が3つぐらいあった。頼もしい選手が帰ってきてくれた」

 新井監督は、改めて実力を見せつけた3人に賛辞を惜しまない。巨人との今季最終戦に勝利し、5年ぶりのカード17勝。東京ドームを出る前には横浜スタジアムの途中経過を自ら笑顔で口にしてから強調した。

 「ベイスターズが9回裏で3―4なのは知っているけど、全然気にならない。気にしてもどうにもできないので、自分たちは今まで通り、目の前の試合を全員野球で一つ一つ戦うだけ」

 残り5試合。自力で2位を守り抜き、本拠地でのCSファーストステージ開催権をつかみ取る。(江尾 卓也)

 ≪24日勝てばCS決定≫広島は、24日のヤクルト戦に勝てば5年ぶり6度目のCS進出が決まる。引き分けでも巨人が△か●、敗れても巨人の●で進出となる。
 

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