【ここにフォーカス】DeNA 今永が与えた先制点につながる四球 前回対戦で一発浴びた岡本和の残像

[ 2023年9月24日 20:39 ]

セ・リーグ   DeNA0―6巨人 ( 2023年9月24日    横浜 )

<D・巨>6回3失点降板の今永(撮影・島崎忠彦)
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 DeNA先発・今永の脳裏には、約2カ月半前の「残像」が色濃く残っていた。

 0―0の4回、先頭打者として巨人の4番・岡本和を打席に迎えた。ここでエース左腕は必死に思考を巡らせた。

 「あそこは自分の中ではホームランが一番、いけない場面。もちろん四球も絶対に駄目だけど、ホームランか四球かって考えた時に…。僕の中でも難しい場面だった」

 優先順位のトップは「絶対に本塁打を打たれないこと」。今永の脳裏には約2月半前の対決がフラッシュバックしたに違いない。

 「岡本選手には回のの先頭で強引に勝負にいって打たれるケースが過去に結構あったので」

 7月7日の巨人戦。今永は2回、岡本和を先頭打者で迎えた場面で、カウント2―2から「強引に」直球で勝負にいった。結果は左翼への先制ソロを被弾。同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。そんな心理が働いた。

 同じく0―0での先頭打者。この日は慎重に攻めた。3球目まで全て変化球。その後に直球を2球続け、最後はカウント3―2から内角にスライダーを投じた。結果は四球。本塁打は許さなかったが、この出塁が相手の先制点につながってしまった。

 「もし点にならなければ“無理に勝負しなかったね”となるけど、1点に結びついてしまったので…。駄目な四球。言い訳ができない」

 プロの世界の中でもトップレベルの攻防。無失点に抑えれば「与えてOK」の四球だったかもしれない。しかし今永は、その一つの四球に泣いた。 

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