セ界スコアラー陣をビビらせた! 阪神・ノイジー 今春初シート打撃で135M弾 苦手克服左腕撃ち

[ 2023年2月8日 05:15 ]

シート打撃で左腕・桐敷(左)から本塁打を放つノイジー(右後方は岡田監督)(撮影・成瀬 徹)
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 苦手克服でド派手な虎1号!阪神の新外国人、シェルドン・ノイジー外野手(28=前アスレチックス3A)が、沖縄・宜野座キャンプ第2クール最終日の7日に行われた今春初のシート打撃で、桐敷から左中間へ豪快な135メートル弾を放った。昨季メジャーで苦手としていた左腕投手の146キロ直球を軽々とスタンドイン。ネット裏に集ったセ界のスコアラー陣をビビらせた。

 悠々とダイヤモンドを一周する姿に、スタンドが沸き立った。打った瞬間にそれと分かる“来日1号”は、左腕・桐敷に対したシート打撃の2打席目に訪れた。2ボール1ストライクからの4球目。146キロ直球を左中間へ運んだ。昨季、メジャーでの対戦打率・181(105打数19安打)と苦手にした左腕を相手に、N砲がとっておきの“飛び道具”で勝った。

 「今年初めてグラウンドで実戦の球を見て、高めの球をしっかり打つことができた。きょうだけでなく、シーズン途中も、例えそれが現役最後の日でも、自分の打撃をしたい」

 高度な修正能力も披露した。西勇に対した第1打席は投ゴロに倒れた。当たりこそ痛烈だが、やや差し込まれた反省を生かし、タイミングを早めに修正。岡田監督が用意した“おかわり”の打席で、常々意識する「外野の間にライナー性の打球」を体現し、一気にスタンドまで届かせた。驚異の一撃にセ・リーグの“007”も震え上がった。その事実は、セ・リーグのシーズン最多二塁打記録保持者(17年)を比較対象にした中日・加藤光教スコアラーの言葉に凝縮されている。

 「意外とパワーもある。コンタクト率は高いな、とは思っていたけど、あそこまで飛ばせる。楽天、巨人で活躍したケーシー・マギーのような感じ」

 そこまで言われると、ノイジーも最高に気分がいい。「ホームランはいつでもうれしいよ」と笑いながら、何より同じ新助っ人・ミエセスとのアベック弾を喜んだ。「2人の外国人が一緒に本塁打を打つことはあまりない。特に実戦形式初日で打てたのは本当によかった」。異国の地で戦う貴重なパートナーの躍動が実に頼もしい。ただ、甘えた気持ちは皆無。「ミエセスだけでなく、他の選手とも刺激をし合えたら」。舶来砲の視線は鋭い。

 左翼の守備でも魅せた。佐藤輝の三塁線を破る二塁打を素早く処理し、カットマンの遊撃・木浪に送球。一走の俊足・板山を本塁で刺し、得点を封じた。「筒井コーチが本当に助けてくれる。学ぶことは多い」。攻守に最高の結果を出した帰り際、ミエセスと肩を組んだ写真撮影を行った。聖地・甲子園のお立ち台で再現される日は、そう遠くない。(八木 勇磨)

 ▼ヤクルト石堂克利スコアラー ある程度、安定して打つタイプなのかな、という雰囲気はある。タイプ的には(ボールとバットを)コンタクトすることに高い意識を置く打撃に見える。

 ▼DeNA安部建輝スコアラー 力がある。広角に打てて、守備もいい。あとは変化球にどう対応していくか。インコースも、いつも右方向ばかりに打っている。真っすぐに差し込まれずに打ったので、その辺はやっぱり力がある。

 ▼広島岩本貴裕スコアラー (投ゴロの)1打席目も追い込まれながら、しっかりと方向性を出して、センターを意識していた。きれいにバットを出して、最後にホームラン。なかなかいい打者。注意しておかないといけない。

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2023年2月8日のニュース