広島・栗林が初ブルペン 自己評価「50%ぐらい」も新井監督&張本氏が賛辞

[ 2023年2月3日 07:05 ]

WBC球を使ってブルペンで投げる阪神・栗林(撮影・奥 調)
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 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンに選出されている広島・栗林良吏投手(26)が2日、今キャンプ初めてブルペン入りした。直球に変化球も織り交ぜながら46球。状態について本人は「50%」と試運転段階であることを強調したが、その投球を見守った新井監督と張本勲氏(本紙評論家)からは早くも“満点”級賛辞を受けた。

 WBCに向けて、あっぱれなスタートを切った。栗林が、今キャンプ初めてブルペン入り。見守った新井監督と視察に訪れていた張本氏の2人を、そろってうならせた。

 「(状態は)50%ぐらいかなと。まだ思った球も全然投げられていないので」

 WBC使用球で行った投球練習では、直球を軸にカーブ、フォークなどの変化球も交えて46球を投げ込んだ。とはいえ、キャンプ初ブルペン。侍ジャパンの守護神候補にも挙がる右腕は現状を、まだ試運転段階と強調。だが、見ている側の受け取り方は違った。

 新井監督は「いいボール投げているね。うちの抑え、守護神ですからね」とニンマリ。続けて「ハリさん(張本氏)も褒めていましたよ」と球界のご意見番からも賛辞を受けていたことを明かした。だが、これで舞い上がる栗林ではない。特にWBC使用球については細部の調整を残す。さらなる進化を見据える右腕は冷静に、収穫と課題を再確認した。

 「カーブは自分のイメージ通りの縦の軌道で曲がって、イメージできるところに投げられているが、真っすぐがシュートしてしまう。フォークも(捕手の)石原にシーズン中よりも弱いと言われた。チェンジアップ気味に来ているので、角度のあるフォークにしないといけない」

 この日、意見交換した新井監督からは「フォークがインコースに行くことが多かったけど、バッターは嫌だと思うから、そんなに気にしなくてもいい」という打者目線の助言も受け取った。もちろんそれも参考にしつつ、軸とする直球と決め球であるフォークの精度向上を期す。球の握りを強くするなど、試行錯誤しながら微調整を進めていく算段だ。

 ボールへの順応を図りながら、並行して調整の強度も徐々に上げていく。「4、5日に(ブルペンで)連投できれば。第2クールで打者に投げられたらいいかなと思う」。3月9日の本大会初戦に照準を合わせ、青写真は描かれている。 (長谷川 凡記)

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2023年2月3日のニュース