正尚“生涯メジャー宣言” オリ惜別会見で球団に感謝「プレーで恩返ししたい」

[ 2022年12月23日 05:00 ]

オリックス・福良GM(左)から花束を受け取り、笑顔を見せる吉田正(撮影・北條 貴史)
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 オリックスからポスティングシステムを利用し、レッドソックスへの移籍を決めた吉田正尚外野手(29)が22日、大阪・舞洲の球団施設で会見した。すでに16日(米国時間15日)に本拠地ボストンのフェンウェイ・パークで入団会見を行っているが、愛着ある古巣で異例の惜別会見し、新天地へ不退転の決意を示した。

 異例の惜別会見は、強い決意の表れだ。16日にはフェンウェイ・パークで入団会見に臨んだばかりだった。慣れ親しんだ舞洲を訪れた吉田は球団とファンへ何度も感謝の言葉を繰り返し、新天地へ向けて覚悟を示した。

 「今からスタートなのでね。そんなこと(将来的な古巣復帰の可能性を)聞かれてもね。もちろん、お世話になりましたし…、いや、正直、考えていないです。今は行くことしか考えていないです」

 後ろ髪を引かれつつ、“生涯メジャー宣言”。誰よりもチーム思いだった。低迷期から主砲として打線をけん引し、ファン拡大を目指しサービスも重視。球場内で上映される「マッチョ動画」の制作にも積極的に参加。過去には覆面レスラーに扮(ふん)するなどグラウンド外でも体も張ってきた。

 「球団にはポスティングを認めてくれて感謝しかない。プレーで恩返ししたい。プレーでしか見せられない。“あいつ、頑張ってるな”と思ってもらえれば」。海の向こうで長く活躍することが、愛着あるオリックスへの恩返しとなるはずだ。

 福良淳一GMも思いは同じだ。吉田が背負っていた背番号「7」と「34」については、「出世番号ということで」と準永久欠番にはしないが、「帰ってくる時には、やっぱり…とは考えるが、向こうで長くやってもらうのが一番いい」と背中を押した。

 「個人の数字は日本時代から意識していませんし、1番を目指すことに変わりはない。ワールドシリーズに導けるように。優勝を目指して」と吉田。古巣に別れを告げた日本屈指のスラッガーが、新たな一歩を踏み出す。

 【吉田正尚に聞く】――応援してくれたファンの存在。

 「苦しいときもありましたけど、ずっと支えていただきました。コロナ禍で無観客も経験しましたので、球場を見渡してたくさん入っているなと思ったときに、その大きさは強く感じました」

 ――後輩たちに伝えたいことは。

 「ずっと向上心だったり、そういう気持ちを忘れずにやっていった方が、いい方向に行く確率が高いんじゃないかなというのは、言えます」

 ――青学大の先輩・ラオウ杉本から言葉はあったのか。

 「あまり覚えてないですけど…。飯をおごってくれみたいなことを言っていました(笑い)」

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2022年12月23日のニュース