阪神 あの“暗黒時代”に並ぶ17年連続V逸 当時より戦力充実しているのに勝ち切れない

[ 2022年9月18日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―3巨人 ( 2022年9月17日    東京D )

阪神・球団ワースト2位 17年連続V逸
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 阪神は今季もリーグ優勝に届かなかった。06年から17年連続は86~02年と並ぶ球団ワースト2番目に長い優勝の空白期間。球団ワーストとして残る65~84年の20年連続も迫る。

 ただ、同じ17年間でも前回と今回では内容が大きく違う。

 85年に達成した日本一の栄光から一気に転落した当時は弱かった。17年間で最下位が10度。「暗黒時代」とも「ダメ虎」とも呼ばれた低迷期だった。即戦力に偏った一貫性のないドラフト戦略、失敗続きの外国人補強など、チームづくりの悪循環がそのまま成績に表れていた。

 当時の笑えない話がある。秋ごろに球団幹部に補強方針を直撃すると、「補強ポイントはまず投手、そして捕手」で止まらず、「さらに内野手、外野も欲しい」と話が続いた。吉本新喜劇なら「全部やんか」と全員でひっくり返るところ。それだけ戦力が足りなかった。

 今回は戦力はあっても勝ち切れない17年間だった。2位は8度、今季も3位以上で終えればAクラスは12度。08年は最大13ゲーム差を巨人に逆転され、10年は中日から1ゲーム差、昨季にいたってはヤクルトとわずか勝率5厘差の2位だった。

 6球団で争うペナントレースで17年間にわたって栄冠を手にできない事実がもどかしい。優勝が遠い目標だった前回は、2代続けて外部からの大物監督招へいという、いわば“劇薬”で03年の優勝につなげた。惜敗が多い今回の空白期間を脱するには、どんな処方が適しているのだろうか。(85~96年阪神担当・鈴木 光)

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2022年9月18日のニュース