U18侍・川原 5回3安打完封で4位以上確定!馬淵監督「川原に尽きる」

[ 2022年9月18日 04:00 ]

U18W杯スーパーR   日本1―0オランダ ( 2022年9月16日    エド・スミス・スタジアム )

<日本・オランダ>5回2死二塁、遊ゴロに打ち取りピンチを切り抜けた川原嗣貴
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 高校日本代表は16日(日本時間17日)、スーパーラウンド(SR)第2戦でオランダを1―0の5回降雨コールドで破り、4位以上を確定させた。持ち越した1次ラウンドの成績と合わせて2勝2敗となった。今大会初先発の川原嗣貴投手(3年=大阪桐蔭)が3安打に抑え、チーム初完投初完封。決勝進出の可能性が残る17日(同18日)の米国とのSR最終戦には森本哲星投手(3年=市船橋)が先発する。

 敗れればメダル獲得への道が断たれる一戦で日本を救ったのは、数々の修羅場をくぐり抜けてきた大阪桐蔭のエース・川原だった。今大会初先発で5回を3安打に抑えて完封勝利。雨で2時間50分も開始が遅れた厳しい条件でも、6三振を奪って無四球で1点を守り抜いた。

 「真っすぐのラインから(変化球が)ずれていくというのが自分の投球のスタイル。うまく真っすぐに偽装できたかなと思います」

 手元で動くツーシームとカットボールで幻惑。2回1死二塁を切り抜け、3、4回は3者凡退に退けた。今大会は7イニング制のため、4回を終えた時点で試合は成立。5回無死二塁では「狙いにいった」と連続三振で2死を奪い、最後はカットボールで遊ゴロに仕留め、雄叫びを上げた。

 前日の韓国戦で1回2/3を6失点だった山田ら米国特有の硬いマウンドに苦しむ投手が多い中、高い適応力を発揮した。「沈み込めない分、ボールが高く浮いてしまう。若干リリースポイントを下げています」と1メートル88の長身を生かして角度のある球を投げる従来のフォームを、マイナーチェンジ。3試合に投げ、10回無失点の安定感で百戦錬磨の馬淵史郎監督を「川原に尽きる」とうならせた。

 65球で終え、1日空く18日(日本時間19日)の大会最終日にも登板可能となった。舞台は3位決定戦か、決勝か。「与えられた場面で自分のベストの投球をして勝利に導けるように、背番号に見合ったピッチングをしたい」とジャパンの18番。日本の命運を背負う覚悟はできている。

 ◇川原 嗣貴(かわはら・しき)2004年(平16)6月30日生まれ、大阪府吹田市出身の18歳。幼稚園年少からポルテで野球を始め、東山田小3年から千里丘イーグルスへ。千里丘中では北摂リトルシニアに所属。大阪桐蔭では2年春からベンチ入り。2年夏から3大会連続で甲子園出場して3年春に優勝。1メートル88、85キロ。右投げ左打ち。

 《18日米国戦 厳しい決勝進出への道 最低でも11点差勝利》日本は米国戦の勝敗にかかわらず、4位(3位決定戦進出)以上が確定。決勝進出には<1>台湾がオランダに勝ち1位通過し<2>韓国がメキシコに敗れ<3>日本が米国に勝つことが最低条件。3勝2敗で日米韓が並び、この3カ国間の得失点差率で最上位に立つ必要がある。韓国は日米との試合を既に終えて得失点差は+3。日本は韓国に0―8で敗れて現在は-8で、韓国を上回るには米国に最低でも11点差をつけて勝利しなければならない。

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