大野豊氏 大瀬良は7回の投球を再現できれば安定感増す 気持ちが入り、力強さを感じる投球だった

[ 2022年9月3日 07:00 ]

セ・リーグ   広島2ー0DeNA ( 2022年9月2日    マツダ )

大野豊氏
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 【大野豊 視点】大瀬良に尽きる。

 中でも7回が見事だった。味方打線が1点を挙げた直後に3者凡退。力みそうな場面で先制点を力に変えた。悪い時は力みになる。本人は分かっている。6回までとは一転、気持ちが入り、力強さを感じる投球だった。

 3週間ぶりのマウンド。粘り強く投げられたことも収穫だ。今季はピンチの場面で粘り切れず、失点するケースが少なくない。この日も6回までは毎回のように走者の出塁を許した。それでも要所、要所で粘った。最大の勝因と言っていい。

 実のところ、直球はスピードガンの数字ほど走っていないように見受けた。意図したコースに投げ切ったというより、逆球や高めにいって打ち取った球も多かった。今の大瀬良には、しかし、抑えたという事実、結果が何にも増して大事だ。

 チームは連敗中。しかも点が入らない展開で、負けずに投げ切れたことを大瀬良は自信にしてほしい。チームにも自身にも大きな1勝。2桁勝利へ。7回の投球が再現できれば安定感は増す。糸口にもなると思う。(スポニチ本紙評論家)
 

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