ヤクルト・村上少年が元阪急・松永氏を驚かせた広角3連発「それでもてんぐにならない子」

[ 2022年9月3日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5―0中日 ( 2022年9月2日    神宮 )

<ヤ・中>3回、村上は先制3ランを放ち森岡コーチと握手(撮影・村上 大輔)
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 阪急(現オリックス)や阪神、ダイエー(現ソフトバンク)で活躍した松永浩美氏(61)が村上の偉業を称えた。通算1904安打を放ち、「史上最高のスイッチヒッター」と呼ばれた同氏は小学時代に村上を指導。当時を振り返り、村上の凄さを語った。

 現役時代から交流があった元広島の今井譲二さんが、熊本県で野球塾を始めた頃に何回か、コーチとして呼ばれていました。「内角の打ち方が分からない子がいるから教えてくれないか?」と言われて指導した中の一人が村上でした。小学3年生ぐらいで、当時はそこまで体も大きくなく、目立つ子ではなかったですね。

 19年に初めて30本以上打ったときに、今井さんに「ヤクルトの村上って、熊本出身みたいですけど知ってますか?」と電話しました。そのときに「何を言ってんの。お前に指導してもらった子だよ!」と言われて思い出したんです。

 彼が小学5年くらいのときに野球塾で試合があった。レフト、センター、ライトと3打席連続でホームラン。「凄い子だな」と思った。ただ、てんぐになるような子でもなかった。ボールが転がっているとさっと片づけたり、きびきびした返事で、手も抜かない。とても好感が持てる子でした。

 私の時代は、守備とバントができないと1軍に上がれなかった。ショートで二遊間、三遊間と動きまくって、膝、足の動き、グラブさばきを覚えた。その後にスイッチを始めたけれど、それが物凄い生きた。左打ちのときの押し込む左手の使い方が器用になった。村上もプロに入ってからサードに転向。守備で足の使い方を覚えて、利き手じゃない左手の使い方にも生きていると思う。

 今、村上を見るのは、大谷(エンゼルス)を見るくらい楽しみ。どんどんプロ野球の記録を塗り替えてほしい。おごることなく一生懸命、今を生きる姿勢を崩さず、成長してもらえたらと思います。

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