モヤモヤする“敗戦” オリ・中嶋監督「人生で何回かあるうちの1回」 3回連続の満塁機いかせずドロー

[ 2022年8月24日 04:45 ]

パ・リーグ   オリックス0―0日本ハム ( 2022年8月23日    釧路 )

 7回終了時、協議する審判団の脇で空を見上げるオリックス・中嶋監督(手前右から2人目)ら=ウインドヒルひがし北海道
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 風速14メートルの強風が吹き、濃霧にも包まれた釧路で、オリックスが最下位・日本ハムからの白星を取りこぼした。ぶ厚い雲が上空を覆い、0―0で7回を終えても8回が始まらない。照明設備がなく、視界が暗い。午後4時7分に両リーグ通じて3年ぶりの日没コールドが宣告され、中嶋監督は「うちからしたら、負けたようなものですけどね…」と今季初の引き分けに頭を抱えた。

 「人生で何回かあるうちの1回かな。これだけ残塁、チャンスがあって還せなかったというのは…」。嘆き節で振り返ったのは度重なる拙攻劇だ。3回から3イニング連続の満塁機を逸するなど、毎回13残塁は重すぎた。

 特に3回は敵失で無死二塁の好機をもらいながら、福田が試みた送りバントは捕手・清水の目の前に転がって二塁走者・若月が三塁で刺された。福田が三塁走者だった1死満塁では中川圭の右飛で本塁を突いて憤死。外側に回り込んだ分だけわずかに遅れた。

 「バントもそうですし、走塁も、なんで自分から(捕手を)よけにいったのか分からない。真っすぐ滑ってくれたらいいのに。(福田は)のるか、そるかの選手なので今日はよくなかったが、明日(24日)頑張ってもらわないと」

 オリックスにとっては延長10回の7―7で引き分けた99年6月20日の近鉄戦(札幌円山)以来の日没コールドで、首位・西武から3ゲーム差へ後退。「勝たないといけない。チャンスで、どういう気持ちで打席に入るのか、もう一度やっていく」と表情を引き締めた。 (湯澤 涼)

 【メモ】日本ハム―オリックス20回戦は釧路にナイター用照明がなく、7回終了時で日没コールドゲーム。日没によるコールドゲームは19年8月28日の日本ハム―西武戦(釧路)以来3年ぶり。オリックスは99年6月20日の近鉄戦(札幌円山)以来23年ぶり。野球規則ではサスペンデッドゲーム(一時停止試合)となるが、パ・リーグでは94年に照明設備のない球場ではコールドゲームとするアグリーメント(試合協定事項)改正が行われ、97年6月21日のオリックス―西武戦(札幌円山)で初適用された。

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