「カープファンガ、イチバンジャケエ」広島新助っ人・アンダーソンが初星 来日初先発で巨人手玉

[ 2022年5月6日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3-0巨人 ( 2022年5月5日    マツダスタジアム )

<広・巨>来日初勝利にウイニングボールを手に佐々岡監督(右)に祝福されるアンダーソン (撮影・奥 調)
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 広島の新外国人ドリュー・アンダーソン投手(28=レンジャーズ)が圧巻デビューを果たした。来日初登板初先発となった5日の巨人戦(マツダ)で7回1安打零封。制球よく無四球で来日初勝利を飾った。球団の新助っ人の来日初登板初勝利は15年のK・ジョンソン以来となった。打線も西川龍馬外野手(27)の適時二塁打などで難敵・メルセデスを中盤に攻略。首位を叩き、3カードぶりの勝ち越しを決めた。

 広島の新外国人アンダーソンが圧巻デビューだ。来日初登板初先発となった5日の巨人戦(マツダ)で7回を1安打零封。無四球と安定感抜群の投球で、来日初勝利を飾った。

 同じ42番を背負って活躍したOB左腕、K・ジョンソンのデビュー戦を思わせる快投だった。端正な顔立ちもどこか似ている。首位巨人を牛耳り、鮮やかな来日初登板初勝利を飾ったアンダーソン。お立ち台で広島弁を交えて大声援に応えた。

 「すごく興奮しています。来日初登板で初勝利できたことはうれしい。チーム一丸の勝利。カープファンガ、イチバンジャケエ」

 力で圧倒した。最速152キロの直球とカーブ、チェンジアップなど変化球を制球よく配球。5回まで1人の出塁すら許さなかった。6回の先頭・大城に初安打を中前へ運ばれ、2死三塁を招いても動じない。香月を150キロで二ゴロに斬った。

 「自分の球を信じてゾーンに投げ込む。それに尽きる。直球は実際すごく走っていた。ジャイアンツを一丸で倒せてうれしいよ」

 ラスベガスで有名な米国西部のネバダ州出身。「3歳になる頃」に野球を始め、父親の影響でジャイアンツのファンになった。憧れは12年に完全試合を達成したマット・ケインとサイ・ヤング賞2度のティム・リンスカム。「まねたりしていた」。十八番は前者が速球、後者はカーブとチェンジアップ。助っ人右腕のそれも、さながらの威力だった。

 無四球で1安打に封じていた7回82球で降板。「ファームで6回しか投げていなかったからね。6、7回がメドだった」。佐々岡監督は交代の裏側をそう説明し「真っすぐに強さがあるし、制球力もある。(先発陣に)大きな1枚が加わった」と期待感を示した。

 ◇ドリュー・アンダーソン 1994年3月22日生まれ、米ネバダ州出身の28歳。高校時代の12年にドラフト21巡目(全体668番目)でフィリーズから指名。17年8月1日のエンゼルス戦でメジャー初登板を果たし、20年はホワイトソックス、21年はレンジャーズに所属。メジャー通算19試合で1勝3敗、防御率6・50。1メートル90、93キロ。右投げ右打ち。

 【データ】来日初登板のアンダーソン(広)が7回を1安打無失点で初勝利。広島の新外国人投手による初登板勝利は、15年3月28日ヤクルト戦(マツダ)でジョンソンが1安打完封して以来7年ぶり。

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2022年5月6日のニュース