巨人・菅野 抹消へ…右肘違和感で今季最短3回2失点降板 桑田コーチ「2、3球見ておかしいなと」

[ 2022年4月30日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―3阪神 ( 2022年4月29日    東京D )

<巨・神>3回、佐藤輝(右)に先制2ランを浴び、ガックリの菅野(撮影・河野 光希)
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 巨人は29日、阪神戦に2―3で敗れ連勝は2で止まった。先発した菅野智之投手(32)は右肘に違和感を訴えて、今季最短となる3回3安打2失点で降板。30日に出場選手登録を抹消することが決まった。一日でも早く本来のパフォーマンスを取り戻すための措置だが、2年ぶりのリーグV奪還へ首位を行くチームには今後へ向けての不安材料となった。

 ベンチでエルボーガードを外しながら、菅野が険しい表情を見せた。0―2の3回1死一塁の場面で代打を送られ、今季最短での降板。原監督は「正常ではなかったですね。まあ、こっち(首脳陣)の意思ではない」と交代理由を説明した。

 立ち上がりから異変は明らかだった。直球の球速が140キロを下回るボールがあるなど、本調子とは程遠い内容。初回は3者凡退、2回も無死満塁のピンチを無失点で切り抜けたが、3回2死一塁で佐藤輝の内角に投じた143キロ直球を右翼バルコニー席まで運ばれ先制された。

 桑田投手チーフコーチは「スピードが出ていなかったので心配していた。ブルペンは状態がいいと見ていた。(試合で)2、3球見ておかしいなと」とイニング間に右腕と状態を確認しながら3回まで見守ったが、64球で交代を決断した。同コーチは30日に出場選手登録を抹消することを明かし「痛みとか故障ではなく、肘の違和感があるということ。始まったばかりなので、大事に至らないように」と話した。菅野は昨年5月にも右肘の違和感で抹消。約1カ月後に復帰したが、2試合連続で黒星を喫し、再び抹消された。

 3月25日の中日との開幕戦から中6日で6度登板したが、状態が上がってこなかった。33回1/3を投げ、防御率3・78。昨季まで9年間で、投球回を上回る被安打があったのは19年の1度だけだが、今年は36安打を浴びている。特にイニングの先頭打者の出塁が顕著で、この日も2度先頭に安打を許し、計15度もある。セットポジションでの投球を強いられ、負担が大きくなったことも要因だろう。

 首位を走るチームだが、エースの復調は2年ぶりのリーグ優勝には不可欠。菅野は「先発の役割を果たせるように次回登板に向けてしっかり調整をしていきます」と球団を通じてコメントした。離脱が長引くことだけは、何としても避けたい。(川島 毅洋)

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2022年4月30日のニュース