広島・九里　粘投も首位攻防戦敗れ2位後退、中継ぎにも野手にも「申し訳ない」

セ・リーグ   広島1ー3巨人 （ 2022年4月19日    東京D ）

＜巨・広＞5回、岡本和に適時打を浴び追加点を許した九里（中央）のもとにナインらが集まる（撮影・会津　智海）
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　広島の九里亜蓮投手（30）が悔しい今季初黒星を喫した。19日の首位攻防・巨人戦（東京ドーム）で味方の拙守にも足を引っ張られ、5回で106球を投げて6安打3失点（自責2）。打線も戸郷の攻略にてこずり、終盤8回に代打・田中広の右翼線三塁打から1点を返すのが精いっぱいだった。2連敗の広島は2位に後退した。

　不運と言えば不運だった。攻守で味方の援護を受けられず、5回を6安打3失点（自責2）。昨季の巨人戦4勝のうち3勝を挙げ、防御率1・47を誇った得意の東京ドームで今季初黒星を喫した九里は、悔しさをにじませつつ自らを責めた。

　「長い回を投げられなかったので中継ぎ陣に申し訳ないし、全体的にリズムも悪かったので野手の方にも申し訳ないと思います」

　本拠地での巨人戦で今季初星を飾った5日と同様に、初回に3四球を与えながらもスコアボードに「0」を刻む立ち上がり。3回の先頭・坂本に甘い直球を左中間席へ運ばれたものの、4回までは要所で粘り、被弾による1失点に抑えていた。

　「四球を出したくて出しているわけではないけど、四球でリズムを悪くしたところがあった。しっかり勝負して…というところを、もう1回見つめ直してやっていきたい」

　問題は坂本から3連打を浴びて2点目を失った5回、なおも1死一、二塁の場面だ。ウォーカーを注文通りの三ゴロに仕留めたものの、坂倉が三塁を踏む寸前にファンブルして満塁。一塁手・マクブルームが意を決して見送った大城のライン際への打球もフェア（記録は失策）となり、重い3点目を失った。

　「（坂倉は打球が）緩いから慌てた。慌てなくてもいいよね。ゲッツーを取れる打球じゃないかもしれないから（アウトを）1個、1個」。東出野手総合コーチは九里の足を引っ張った拙守にそう言及。一塁手の打球判断については「あれは勝負をかけた。仕方がない」と責めなかった。

　5回で球数106球は確かに多い。守乱はリズムの悪さが一因と受け止めるのか、九里は野手陣のミスに一言も発せず、自身の投球内容を反省し、次回への改善点に触れた。

　「ほとんどの打者がボール先行での対戦だった。ストライク先行で有利に進められるように、そういう投球ができるように、準備したいと思います」

　6連戦の初戦を担う投手キャプテン。1週間後の笑顔を待とう。（江尾　卓也）

　▼広島・佐々岡監督（先発・九里について）初回の四球は前回もそう。テンポが悪くても何とか粘り強く投げてはいたけど、（坂本に）打たれたのはボール、ボールから甘くなった球だった。ストライク先行ができず、厳しい展開になった面はあった。