阪神・大山 チーム64イニングぶり適時打 これぞ“4番の仕事”反攻へ「開き直りも大事」

[ 2022年4月17日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-1巨人 ( 2022年4月16日    甲子園 )

<神・巨>4回無死二塁、大山は適時二塁打を放つ (撮影・平嶋 理子)
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 やっと出た。阪神打線の停滞に終止符を打ったのは、大山だった。

 「チャンスだったので、還すことだけを意識していた。1点でも多くというところで苦しい戦いが続いてきて、点数が取れていないというのがあるので、そういった意味では、もっと点数が取れるようにやっていきたい」

 これぞ、「4番の仕事」だった。1―0で迎えた4回無死二塁。シューメーカーが投じた内角低めのツーシームを捉えた。快音を残した打球は、左翼フェンス直撃の適時二塁打に姿を変えた。チームにとって8日広島戦の6回以来64イニングぶりの適時打。それを生み出したのは、この打席を迎えるまで得点圏打率・214で、自身も2日巨人戦の初回以来46打席で適時打がなかった背番号3だった。

 指揮官のエールに、結果で応えた。この日の試合前の円陣では2日連続の声出し役を務めた矢野監督が「おもしろがればおもしろがるほどおもしろい。おもしろがればおもしろいことが起きる。おもしろいように起こるからおもしろい」

と直筆した色紙を持参。「楽しむ」ことを説かれ、打線を縛り付けていた呪縛を解き放った。

 「みんな前を向いて何とかしようとやっている。若い選手も多いので、自分だったり、試合を経験してきている選手がもっと引っ張っていけたら」

 チームの低迷に、主砲として責任を痛感していた。長い連敗中は「朝が来たらしんどいと思うことも多い」と気持ちのコントロールに苦労することも、しばしば。それでも「反省もして、切り替えるところは切り替えている。そういう良い意味での開き直りも大事なのかなと思っている」と必死に次の試合に向け準備に努めてきた。

 今季初の連勝に、ホッとしたような笑みを浮かべた。だが、すぐに表情を引き締めた。反攻へ向かう気持ちに緩みはない。この一打を、苦境打開のきっかけにする。(長谷川 凡記)

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