東都大学野球 歴史的地方開幕 創立91年で初、大分開催に1万人来た

[ 2022年4月3日 05:30 ]

東都大学野球第1週第1日 ( 2022年4月2日    別大興産スタジアム )

選手宣誓を行う、大分出身の国学院大・古江(撮影・中村 達也)
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 リーグ史上初めて大分で開幕し、1回戦3試合が行われた。3季連続優勝を狙う国学院大は、4―3で中大に勝利。大分舞鶴出身の新名凌馬投手(2年)は2番手で救援し、1回2/3を無失点と地元で好投した。約1万人のファンが集まり、地方開幕戦開催は今後も継続する方針。創立91年目を迎え、聖地・神宮球場を飛び出し地方開幕戦を開催した連盟の狙いに迫った。

 地元の温かい声援を受け、国学院大の左腕・新名は6回途中からマウンドへ。これがリーグ戦は初登板。1回2/3を無失点に抑え「スタンドに友達がいたので緊張した。ホッとしました」と故郷に錦を飾り笑顔を見せた。

 東都大学リーグ史上初の大分での地方開幕戦。約1万人が詰めかけ、大学野球を楽しんだ。連盟の西村忠之事務局長は「ここまで成功するとは。今後もリーグ開幕戦は他の地方で開催する方向」と方針を明かした。

 大分出身で連盟理事の亜大・生田勉監督は、昨年12月に大分開催が決定してから30回以上地元に通い、県庁や企業へのあいさつ回りに奔走してきた。「これが成功すれば他でも“やります”という所が出てくると思う」と次回以降に期待する。

 今回の大分開催の狙いは3つだ。まずは地方創生。各大学の野球部員は7割強が地方出身。選手が故郷でプレーすれば集客が見込め、地域の活性化につながる。2つ目は経済効果。試合観戦だけでなく、球場周辺では地元グルメや各大学のさまざまなグッズが販売された。地域、連盟双方の経済効果は大きい。

 最後は野球人口の増加。「野球はいいスポーツだと見てもらい、きっかけにしてもらうことが目的」と生田監督。小中高生が大学生のプレーを観戦することで、大学野球を志すきっかけになることに期待した。(田中 健人)

 ▼国学院大・古江主将(地元・大分商出身。選手宣誓を行い)こんなにお客さんが入った別大興産スタジアムを経験したことがなかった。あいさつして拍手をもらえて、ホッとした。

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