ソフトバンク・藤本監督 選手ファースト貫き柳田、松田らコロナ陽性11人は来春キャンプ筑後で始動

[ 2022年1月23日 05:30 ]

首脳陣と新人合同自主トレを視察するソフトバンク・藤本監督(右から3人目)(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクで年明けから22日までに新型コロナウイルス陽性となった柳田悠岐外野手(33)、松田宣浩内野手(38)ら11人が、春季キャンプでは筑後でのC組(3軍)スタートになる。筑後市のファーム施設で実施中の新人合同自主トレを22日に視察した藤本博史監督(58)が明言した。一方で、空いた宮崎のA組・B組枠には若手を入れる意向も示した。若タカにはチャンスが広がる。

 2月1日のキャンプインを控え、藤本監督は無理をさせない決断をした。この日までに新型コロナウイルス陽性となった11人は、春季キャンプで筑後でのC組(3軍)スタートになることが決まった。陽性者は2週間の隔離が必要となり、調整遅れが懸念されることが背景にある。「焦らせてケガされたら困る。ギリギリ間に合った、じゃなくて準備を整えてキャンプに入ってもらう」とまずは体力面の回復を優先。かねてから、故障者減を第一に考えている指揮官は、選手ファーストを貫いた。

 自主トレクラスターは止まらず、陽性判定者はチームで計11人。主将の柳田をはじめ、松田、牧原大ら野手の主力組に加えて、投手でも先発ローテーション候補の杉山、板東、笠谷まで出遅れる公算となった。

 就任1年目で見えない敵に苦しめられるが、「シーズン中、キャンプ中に(陽性者が)出たらもっと大変。良いように捉えた方がいい」と前を向いた。

 本来主力組の柳田らは第1、第2クールを筑後でのC組で調整し、万全の状態が整った時点で第3クールからA組・B組キャンプ地の宮崎に迎え入れる予定だ。「徐々に急ぎながらお願いしようと思う。柳田、マッチ(松田)、牧原らは本当に期待する選手。シーズンに遅れるのが一番困る」。キャンプメンバーはあす24日の監督・コーチ会議でA~C組に振り分けられ、正式発表される。

 サバイバルキャンプとして「競争」をテーマに掲げる宮崎春季キャンプ。シート打撃や、紅白戦など実戦形式を例年より1クール前倒しして、アピール合戦を促す予定は変えない。宮崎組のメンバーが抜けた枠については「若い選手を入れます」ときっぱり。「コロナがたくさん出たから、ゆっくりやるキャンプではない」。現状に悲観することなく、チャンスが広がる若タカの貪欲なアピールを心待ちにした。(福井 亮太)

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2022年1月23日のニュース