2021年阪神10大ニュース(1)1位 怪物ルーキー・佐藤輝明の衝撃 球団新人最多の24本塁打

[ 2021年12月31日 05:30 ]

球団新人最多の24本塁打を放った佐藤輝(撮影・坂田高浩)
Photo By スポニチ

 阪神の今季の戦いぶりを振り返る「2021年阪神10大ニュース」。球団記録を塗り替える佐藤輝の24本塁打から雨柳さんまで、スポニチ本紙虎番記者が厳選。ダイジェスト記事と写真で、総括します!1~5位はこちら。(構成・遠藤 礼、長谷川 凡記、阪井 日向)

 1位 21年の阪神の主役は、間違いなくこの怪物新人だった。春季キャンプ、オープン戦からアーチを量産し、勢いそのままにシーズン前半から打線をけん引。虎党の誰もが、佐藤輝の一打席一打席に心を奪われた。

 横浜スタジアムでの場外アーチ、4番初出場試合での逆転満塁弾、長嶋茂雄以来の新人1試合3本塁打、田中将からの豪快弾、球宴での一発――。まさしく記録と記憶に残る一発を積み重ねた。8月19日DeNA戦では三嶋から23号ソロを放ち、田淵幸一が持っていた球団新人最多本塁打記録を更新。「すごくうれしい。しっかり自分のスイングをしてきた結果」と胸を張る姿は、既にチームを引っ張る中心選手の風格を漂わせた。

 後半戦には59打席連続無安打を記録するなど長いトンネルをさまよったが、24本塁打はチームトップ。大器は今後どのような成長曲線を描くのか。「新人」の肩書が外れる来季は、真の怪物として猛虎を優勝に導く活躍が期待される。

 「1年間通して活躍できる技術と体力を身につけるように。もちろん本塁打王は獲りたいですし、なにか(タイトルを)獲りたいなと思います」。さらなる爆発を誓う22年。主役の座を担うのは引き続き背番号8だ。

 2位 12球団最多の77勝を挙げながら、優勝したヤクルトと勝率5厘差の2位でフィニッシュ。16年ぶりのリーグ優勝にはあと一歩届かなかった。今季は開幕3連勝と幸先のいいスタートを切った。一時は2位に最大8ゲーム差をつけるなどして、4月4日から首位を独走。だが、後半戦で巨人、ヤクルトの猛追を受け、8月29日に首位の座を明け渡した。シーズン最終盤まで優勝争いを繰り広げたものの、最終戦の中日戦に敗れ力尽きた。CSファーストSでも巨人に連敗。下克上での日本一もかなわなかった。

 3位 今オフ最大の“補強”となったことは間違いない。梅野が、今年5月に取得していた国内フリーエージェント(FA)権を行使せず残留することを決断。球団とは3年契約を結んで、来季も虎の正妻としてチームをけん引することを宣言した。「この仲間と優勝したい思いが一番。優勝捕手になれるようにやっていきたい」。誓いの言葉はチームメートへの愛と力にあふれていた。今季も125試合で先発マスクをかぶり、勝負強い打撃も健在だった背番号2。今季2位の悔しさを誰よりもかみしめる「梅ちゃん」の存在は、来季以降も勝利の鍵を握る。

 4位 優秀な新人は佐藤輝だけではなかった。同期入団の面々も躍動。ドラフト2位の伊藤将は開幕からローテーションを守り10勝、防御率2.44と抜群の安定感を誇示し、同6位の中野も2番・遊撃に定着し1年目から盗塁王を獲得した。契約更改も3人が同日。来季以降はチームの完全な「主力」として切磋琢磨(せっさたくま)していくはずだ。

 5位 東京五輪にはチームから梅野、青柳、岩崎の3人が侍ジャパンに選出され金メダル獲得に貢献した。中でも岩崎はタイガース同様に僅差の展開で起用され快投。アメリカとの決勝戦では8回無死一塁のピンチで3人斬りのパフォーマンスで存在感を見せつけた。貴重な経験を積み、23年に予定されるWBCでの活躍にも期待だ。

続きを表示

この記事のフォト

2021年12月31日のニュース