巨人 若手4選手の背番号変更 秋広55 吉川2 松原9 岸田27 重みある番号に感じた球団の思い

[ 2021年12月17日 07:40 ]

巨人の秋広
Photo By スポニチ

 球団の未来を託す。そんな意味合いの強い背番号変更だと感じた。このオフ、巨人は若手4選手の背番号を変更。来季から秋広優人内野手(19)が「68」から「55」、吉川尚輝内野手(26)が「29」から「2」、松原聖弥外野手(26)が「31」から「9」、岸田行倫(25)が「38」から「27」を背負うこととなった。

 大きな期待の表れは秋広の番号だ。巨人の「55」といえばゴジラこと松井秀喜。メジャーリーグでも活躍し、09年にはアジア人初のワールドシリーズMVPを獲得した。日米通算507本塁打を誇るレジェンドの代名詞を来季、高卒2年目の若武者が継承する。今季は1軍出場は1打席も、オープン戦では1軍に同行し松井秀喜以来の打点、複数安打をマーク。秋広は「最初聞いたときは凄い驚きました。注目やプレッシャーもあると思うけど、それを跳ねのけるぐらいでないと活躍できない」と意気込み、将来的な目標として「55本」と「本塁打王」を掲げた。

 同学年の仲良しコンビには自覚を促した。高い守備力を誇る吉川は今季、99試合で二塁を守り、リーグトップタイの守備率・992をマーク。それでも開幕スタメンから外れるなどレギュラー定着ほどの信頼を勝ち取れていない。「偉大な方ばかり。元木さんや小笠原さんや井端さんも…。自覚と責任感を持ってやっていきたい」。「1年間レギュラーとして戦っていけるように」と覚悟を見せた。

 松原はプロ5年目で「1番・右翼」に定着。育成出身では最多の12本塁打に球団初の規定打席に到達した。球団歴代2位の27試合連続安打もマークするなど飛躍。勝負強い打撃と堅実な守備で長年、チームをけん引した亀井の番号を受け継ぎ「(亀井からは)9番というよりかは、1桁なんだからレギュラーとして自覚を持って頑張ってと言っていただいた」と笑顔。「1年間レギュラーで出続けて、背番号に恥じない結果を」と意気込んだ。

 正捕手奪取への期待をかけた。岸田は各チームで捕手番号のイメージが強い「27」に。強肩強打が武器の25歳は3番手捕手という現在地に「他の捕手陣より突き抜けられるようにしないと中途半端で終わってしまう」と危機感を募らせる。続けて「先頭に立って試合に出続けると、強く心に持ってこのオフからやりたい」と誓った。

 プロ野球選手にとって、もう一つの顔ともいえる背番号。重みのある番号を背負った選手が、来季にどういう成長をみせるのか。この4人に注目したい。(記者コラム・小野寺 大)

続きを表示

2021年12月17日のニュース