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JR東日本東北・鈴木聖歩が王者討ち弾!父は元甲子園球児「セーフ」に縁のある韋駄天

[ 2021年11月29日 05:30 ]

第92回都市対抗野球1回戦   JR東日本東北5ー3Honda ( 2021年11月28日    東京D )

<都市対抗野球 Honda・JR東日本東北>7回無死一塁、勝ち越し2点本塁打を放ち、笑顔のJR東日本東北・鈴木聖(撮影・木村 揚輔)
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 開幕し、1回戦3試合が行われた。JR東日本東北(仙台市)は昨年覇者のHonda(狭山市)を5―3で下し2回戦進出。鈴木聖歩(せいふ)外野手(24)が7回に決勝2ランを放った。

 「せいふ」の名を持つ鈴木聖には自慢の父がいる。東北高で2度甲子園に出場した父・浩一さんは、76年の明治神宮大会で「セーフ」を積み重ね、1試合5盗塁のタイ記録を残した韋駄天(いだてん)だ。小さい頃から野球に関して父からは「楽しんで思いっきりやれ」とだけ教わってきた。鈴木聖は24歳になった今でも初心を忘れていない。

 「気持ちが一番大事。好きなスポーツを楽しんでやれば結果もついてくる」

 連覇を目指すHondaとの開幕戦は、互いに一歩も引かず終盤へ。2―2の7回無死一塁。左打席に入った鈴木聖は左腕のスライダーをフルスイングで捉えた。大きな放物線を描いた白球は逆方向の左中間スタンドに着弾。チームを勝利に導く値千金の決勝2ランに「打った瞬間行ったなと思いました。凄くうれしい。まだ緊張が収まらないくらいです」と笑みを輝かせた。

 宮城県女川町出身の鈴木聖は、中学2年の3月に東日本大震災に被災。苦況の中でも野球は続けた。珍しい「せいふ」の名は一度で野球仲間から覚えられ「今こうやって野球を続けられている。この名前で良かった」と感謝する。

 父と同じ東北高を経て桐蔭横浜大から仙台市を拠点にするJR東日本東北に進み、忌まわしき震災から10年がたった。地元の代表として、仙台の誇りを背負って戦うこの大会。「家族、友達、応援に来てくれる人に明るい気持ち、勇気を与えられる選手になりたい」と野球に打ち込んできた。コロナ禍で昨年は中止された都市対抗名物の応援合戦が、2年ぶりに復活。東北から駆けつけた応援団が、自らのアーチでお祭り騒ぎする姿が何よりうれしかった。

 「前回の覇者を倒せてチームもノリノリで次を迎えられる。目の前の一球に集中して戦っていきたい」。開幕戦で手にした勢いに乗り、楽しんで戦い抜く。(柳内 遼平)

 ◇鈴木 聖歩(すずき・せいふ)1997年(平9)2月26日生まれ、宮城県出身の24歳。女川一中では石巻中央ボーイズに所属。東北高では甲子園出場なし。桐蔭横浜大では1年春にリーグ戦デビュー。JR東日本東北では1年目の都市対抗で2試合で計3安打。1メートル72、77キロ。右投げ左打ち。

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