関本賢太郎氏 阪神・大山の覚悟を見た3ボールからの適時打「絶対にやり返すという気持ちが結果に」

[ 2021年9月2日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2ー1中日 ( 2021年9月1日    甲子園 )

関本賢太郎氏
Photo By スポニチ

 【関本賢太郎視点】大山の覚悟を見た。6回に同点として、なお2死一、三塁で決勝の右前打。3ボールから、よくバットを振ったと思う。

 周りは真っすぐなら振れ…と言うが、そう簡単には振れないもの。初回の満塁機で凡退し、4回も併殺打。また打てなかったらどうしよう…と考えたくなる。バットを真っ二つに折られ、打球も右前へポトリ。とても会心と呼べる打球ではないが、勇気を持って、しっかりとフルスイングしたからこそヒットゾーンに落ちた。4番を外され、ずっと不振にあえいでいたが、それでも大山は決して心まで折れていなかったのだろう。絶対にやり返すんだ、という気持ちを持っていたからこその、この日の一打だった。この1本を浮上のきっかけにしなければならない。

 代打で三振した佐藤輝はタイミングがまだ遅れていたが、スイング自体は悪くなかった。あとは反応だけだ。

 タイガースは高校野球期間に甲子園を明け渡すため、不振になってもビジターでは打ち込みの数が減ってしまうし、東京―広島間の移動も増える。ルーティンができなかったり、睡眠時間の確保など、ずっと本拠地に戻れないことで、いろいろな経験をしたはずだ。甲子園で3カード続くこの間に、徐々に元に戻っていくと思う。同じ事を繰り返さないためにも、何が原因で落ちていき、どうすれば上向くことができるのか、を見極めることが大事だ。

続きを表示

2021年9月2日のニュース