伝統の一戦で受け継がれる「4番・三塁の系譜」、巨人・原監督「掛布さんを凄く意識した」

[ 2021年5月11日 05:30 ]

伝統の一戦 15日 節目の2000試合

阪神の掛布(前)と巨人の原
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 プロ野球史上最古の2球団に「4番・三塁」の系譜がある。巨人・原監督が語った現役時代の阪神との「伝統の一戦」。電光掲示が脳裏に浮かんだ。

 「甲子園球場のスコアボードに僕と掛布さんが“4番・サード”で上下に並んで表示されていた。凄く意識した」。巨人では長嶋茂雄らから脈々と受け継がれるブランドだ。

 15日に迎える通算2000試合目では、岡本和が「4番・三塁」を担う。主将の坂本が右手親指骨折で、エースの菅野が右肘違和感で離脱した緊急事態。相手の「4番・サード」は背中の張りで戦列を離れた大山に代わり、佐藤輝が入る。

 舞台となる東京ドームは上限5000人で観客を迎える。原監督は「阪神ファンは独特。関西弁は耳に入りやすくて」と懐かしそうに語った。最初は巨人ナインに向けられるヤジだが、大きくリードすると一転、阪神に矛先が向き「我々の中で楽しみにしていた」と笑う。コロナ禍で声援は制限されるが、拍手からも熱量は伝わる。

 後楽園で行われた82年4月18日の通算1000試合目は、2年目の原が決勝3ランを放った。現役時代は「甲子園で堂々とプレーできれば一人前」と教えられ、監督としてはファンの圧力で「何か戦力を増したような印象がある」と感じている。現在は3・5ゲーム差。首位・阪神を追う展開で火花を散らす。(神田 佑)

 ▽巨人と阪神の「4番・三塁」 巨人ではミスタープロ野球の長嶋茂雄に若大将・原辰徳が代表格。阪神ではいずれもミスタータイガースと呼ばれた藤村富美男、掛布雅之が有名だ。

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2021年5月11日のニュース