オリックス・山岡 「勝たせる投手」のプライド背負い今季初勝利 由伸とのWエース証明!

[ 2021年4月24日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス6-1日本ハム ( 2021年4月23日    札幌D )

<日・オ>モヤ(右)と勝利のハイタッチを交わす山岡(撮影・高橋茂夫)
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 エースの意地が詰まっていた。オリックス・山岡が8回1失点、2桁10奪三振の快投で今季初勝利を飾った。

 「真っすぐで空振りやファウルが取れて、狙った時に三振を取れたのも良かったです」

 危機を背負って投げ込んだ直球こそ、進化の証明だ。初回1死二塁で西川を内角147キロ直球で空振り三振。8回に1点を失い、なおも1死三塁で浅間から、この日10個目の三振を奪ったのも外角146キロ直球だった。

 今年2月の宮崎キャンプ。サブグラウンドで遠投する山本を見つめて、こぼした言葉は悲痛だった。

 「やっぱり凄いっすよ…。1年目で初めて由伸の真っすぐを見た時から思っていた。あの真っすぐの強さ。僕が由伸とダブルエースなんて言えないです」

 縦横のスライダーなど操る球種は一級品。球界屈指の好投手へ成長曲線を描いても、周囲から「由伸とはタイプが違うから」と言われても、3歳下の怪物と比べ心が揺れた。球威アップを図り、ベスト体重68キロから5キロ前後の増量にも挑戦。「チームにはいろんな投手が必要。僕はチームを勝たせる投手になりたい」。失いかけた自信とプライドを取り戻す。そんな思いのこもった124球だった。

 チームを今季初の4連勝に導き、「それが一番うれしい。良い流れをつなぐことができた」。オリックスの浮上には「ダブルエース」の存在が絶対に欠かせない。(湯澤 涼)

 《モヤ 決勝1号含む今季初の猛打賞》2試合連続2桁10安打6得点。けん引したのは助っ人砲だ。モヤが決勝1号2ランを含む今季初の3安打猛打賞。0―0の4回無死一塁でバーヘイゲンの高めチェンジアップを右翼席へ放り込み、「高めが来たら、積極的にスイングしていこうと思っていたよ」。中嶋監督からも「バーヘイゲンを、どう攻略しようというところでね。欲しい一発でした」と称えられた。

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2021年4月24日のニュース