ピンチで阪神・青柳がささやいた「呪文」とは 粘りの投球で零封勝ち演出 「先輩」福留も抑えた!

[ 2021年4月4日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー0中日 ( 2021年4月3日    京セラD )

<神・中>先発で8回途中まで力投した阪神・青柳(撮影・平嶋 理子)
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 今の阪神・青柳はピンチでも動じない。何度、走者を背負っても慌てることなく摘み取ったピンチの芽。中日打線の前に壁として立ちはだかり、今季初の零封勝ちへ導いた。

 「毎回ランナーを出しましたし、その中でも結果ゼロで取れて、役割は果たせたかなと思います」

 3者凡退が一度もなくても、要所で集中力を発揮した。前半だけで2度の併殺でピンチを脱出。4回1死一塁では福留をシンカーで二ゴロ併殺に仕留めた。昨年までの同僚で苦手の左打者対策について助言をくれた偉大な先輩。2回の初対戦では左中間を破られる二塁打を浴び「孝介さんにはすごくアドバイスをもらっていた。その通り、抑えたかったんですけど」と悔しがったが、確かな成長も体現できた。

 「長打があるのはビシエドぐらい。ヒットを打たれても“各駅、各駅”と梅野さんとも話していたんですけど、打たれても、次と心がけてその通りにできた」。「各駅」を合言葉に単打を浴びても気落ちせず、ホームに還さない術に集中した。

 中日・柳との「ヤナギ対決」は3度目。昨年も自身のシーズン2度目の登板でぶつかり、6回1失点ながら敗れた。この日は7回1/3無失点で降板し8回を投げ切った柳にリベンジとはいかなくても8回途中まで1人で投げ切った価値ある112球。降板後のベンチでは、同学年の山本の劇打に笑顔がはじけた。

 打撃では3回の第1打席は徳永英明の「レイニーブルー」で登場。チームに浸透する「雨男」の自虐かと思いきや「あれは完全に岩崎さんがやってくれたので(笑い)。僕も立つまで知らなかったので。ぴったりかなと思います」と先輩の抜群のセンスに苦笑した。

 「シンカーだったり、カットだったり、昨年に比べたら左を抑える術は増えたので成長かなと思います」。今季2勝目はお預けとなっても、晴れ間がのぞく力投だった。(遠藤 礼)

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