巨人・原監督 新規入国外国人の東京D“合同合宿”プラン提案「プロ野球全体がワンチーム」

[ 2021年3月9日 05:30 ]

原監督の提案した外国人選手「合同合宿」プランでは、隔離期間は東京ドームホテル(左上)に宿泊し、東京ドーム(手前)を練習場所として提供する
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 巨人・原辰徳監督(62)が8日、コロナ下で来日が遅れている12球団の外国人選手の「合同合宿」プランを提言した。今後入国する外国人選手に課される2週間の隔離期間中、東京ドームホテルに12球団の当該選手全員を集め、本拠地の東京ドームを練習場所として提供する案。施設の特性を生かした隔離が可能で、ピンチに陥っている現状を打破する策として今後、NPBなどに示していく。

 開幕まで17日だが、外国人選手の新規合流は見通しが立たない。入国が実現しても2週間の隔離期間が必要で、現状ではホテルなどの部屋から出て練習することは認められていない。制限緩和を求めてきた原監督が「新案」を発信した。

 「巨人がどうとかこうとかどうでもいい。プロ野球全体がワンチーム。待ちに待った外国人選手たちが東京ドームに一堂に会そうと。全面的に協力する」

 過去に例を見ない外国人選手の「12球団合同合宿」構想だ。自主隔離の場とする東京ドームホテルと、東京ドームは「東京ドームシティ」の同じ敷地内にある。シーズン中に同球場で試合を行う球団の選手は同ホテルに宿泊する場合、一般客とは異なる地下通路で移動。原監督は「動線がしっかりしている。他の方に迷惑をかけることがかなり少ない」と外部との接触を制限しやすい特性を挙げた。

 入国時期がそれぞれ異なっても、PCR検査で陰性を複数回確認した後で施設利用を開始すれば、順次対応が可能になる。練習には同球場での公式戦、イベント開催がない時間帯に、グラウンドやトレーニング施設を提供。テニスの全豪オープンではオーストラリアに入国した選手に「バブル」と呼ばれる隔離空間をつくり、1日5時間の練習を許可した。充実した練習場所、時間の確保は、パフォーマンス低下を防ぎ、ケガ防止にもつながる。指揮官は「危険も伴うスポーツで選手を守る」と環境整備の必要性を訴えた。

 今後入国する外国人選手による「隔離合宿」。各球団の本拠へ散らばることもなく、感染拡大防止の観点からも利点は多い。米国のNBAも昨季、関係者を1カ所に集める同方式で競技を再開した。

 巨人は春季キャンプ地の沖縄に「PCR検査センター」を開設。プロ野球8球団にJリーグ4クラブと地元の関係者らも使用した。原監督は「練習場をみんなで共有する。ワンチームとして、広い視野で我々が協力することができたら」と球界全体に還元する案を示した。(神田 佑)

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