広島・九里 「森下カーブ」習得に意欲「来年の試合で使っていけるよう」

[ 2020年12月28日 05:30 ]

カーブの精度を上げたいと意気込む九里
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 広島・九里亜蓮投手(29)は、「森下カーブ」の習得に意欲を示した。もう一皮むけるためのカギは、緩急にあると言う。今季8勝を挙げて自身初の規定投球回に到達しながら、操り切れない変化球があった。それがカーブだ。ツーシーム、スライダー、カットボール、チェンジアップなど持ち球は実に多彩。しかし、感覚をつかみ切れなかったカーブに限っては、今季は投球数を大幅に減らさざるを得なかった。

 「カーブをしっかりと修正して、来年の試合で使っていけるようにしたいなと思う」

 シーズン終了後、チーム最多10勝の新人・森下に握りや投げ方を尋ねた。森下のカーブは、110キロ台前半の遅球で大きく縦に落ちる。150キロ台の直球との緩急差を巧みに利用し、被打率も・128(39打数5安打)と低いデータが出ている。対照的に九里は同・600(15打数9安打)。変化球の多くが130キロ台で、110キロ台のカーブを多投できれば、打者の目線を惑わすことにつながる。

 「リリースの感覚とかを聞いて試している。森下は真上から投げてキレイな縦回転で落とすイメージ。僕は森下ほど上からは投げていないので、感覚を参考に投げている。全く一緒ということはできないと思うので、自分に合ったものを見つけていきたい」

 現在のキャッチボールは、直球とカーブのみに絞っている。「最初は全然ダメだったけど、いまは少しずつ感覚をつかみつつある。いいものにしていきたい」。例年、春季キャンプで直球を徹底的に投げ込んでから変化球に着手する。12月からカーブを試投する所に本気度がうかがえる。

 今オフは、大瀬良らが師事する手塚一志氏主宰の「上達屋」に週3回程度通い、体の動かし方を学んでいる。「今年は新しいことを…と思ってノースローの期間をつくったり、上達屋さんにも通わせてもらっている。それがいい方向にいくと信じてしっかりとやりたい」。挑戦を恐れないオフ期間となっている。(河合 洋介)

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