レイズ・筒香 米1年目「良い数字ではない」 単独インタビューで来季の逆襲誓った

[ 2020年12月13日 05:30 ]

レイズ・筒香
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 メジャー1年目のシーズンを終えたレイズの筒香嘉智外野手(29)が、電話取材で本紙の単独インタビューに応じた。日本野手として14年ロイヤルズの青木宣親(現ヤクルト)以来のワールドシリーズ(WS)に出場。レギュラーシーズンではチーム2位タイの8本塁打、同2位の24打点を記録したが、打率は・197と苦しんだ。今季を振り返るとともに、来季に懸ける思いを聞いた。(聞き手・柳原 直之)

 ――コロナ禍で60試合制だった米1年目。51試合に出場し打率・197、8本塁打、24打点の自己評価は。

 「プロの選手ですので、数字に責任を取るのは当たり前。もちろん良い数字ではないのも分かる。僕がそこにどうこう評価することはないです」

 ――本塁打数へのこだわりは。

 「自分の中で良い本塁打というのは今年一本もなかったので、60試合で8本打ったという感覚は正直あまりないです」

 ――7月24日の開幕・ブルージェイズ戦で左腕・柳賢振(リュヒョンジン)から放った1号は逆方向への良い感触の本塁打に見えた。

 「今年は気持ち良いホームランはなかった。自分の体の中のこととか、扱い方の中で気持ち良いなと思った本塁打がなかったということですね」

 ――“逆方向への打撃が鍵”と渡米前に話していた考えは変わっていないか。

 「逆方向に打つために使う技術が一番大事になるというのは変わらないと思います」

 ――日本野手として14年青木以来のWS出場を果たした。

 「日本にいたらあのような経験はもちろんできません。素晴らしい経験をもちろんさせてもらうことができました」

 ――WSでは2試合に代打出場し2打数無安打だった。

 「何か納得したものが個人的にあるかといえば、もちろんないですが、あそこに行けたという意味では非常に良い経験をさせてもらったと思っています」

 ――来季は2年契約の最終年。何か変えようとしている点は。

 「何か一つが変わって、何か一つを求めてやって、活躍できるような場所ではないと思います。もちろんスピード、パワー、技術というのは、また日本とは違いますよね」

 ――改めて抱負を。

 「今年はこういう成績でしたので、もちろん自分で感じている部分は、たくさんあります。それをこのオフシーズンにしっかりできれば。また、コロナ禍の中で何が起こるか分からない世の中ですので、日本にいる皆さんもいろいろなコロナ禍で大変な苦労している方がたくさんいると思います。常に前を向いて、というのはなかなか難しい世の中ですけど、前向きになれるような活躍や発信をできるように頑張りたい」

 ――このオフは巨人・菅野、ロッテ・沢村、日本ハム・有原、西川がメジャー移籍を目指している。

 「日本の野球の違う良さもありますが、(メジャーは)レベル的にいうと世界一の場所ですので、そこに挑戦することは非常に勇気がいる。挑戦する決断をした方たちには凄くリスペクトも敬意も、もちろんあります。日本でやっている選手に敬意がないかといったらそうではないですが、大きな決断をしたことに凄い意味があると思います」

 ――同じ日本選手として刺激を受けるか。

 「良いニュース、良い報道を日本の方に届けられるように、日本人みんなで頑張れたらなと思います」

 ◆筒香 嘉智(つつごう・よしとも)1991年(平3)11月26日生まれ、和歌山県出身の29歳。中学では堺ビッグボーイズで全国大会8強。横浜高では2年の春夏に甲子園に出場し、高校通算69本塁打。09年ドラフト1位で横浜(現DeNA)入団。日本球界では通算968試合で打率・285、205本塁打、613打点をマークし、19年12月にポスティングシステムでレイズに移籍した。1メートル85、97キロ。右投げ左打ち。

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