17残塁の拙攻地獄に、オリ姫も涙…オリ、4度の満塁機を逸し、6カード連続勝ち越し逃す

[ 2020年10月3日 17:54 ]

パ・リーグ   オリックス3―5楽天 ( 2020年10月3日    京セラD )

<オ・楽>1回2死二塁、先制2ランのモヤを迎える中嶋監督代行らオリックスベンチのナイン(撮影・井垣 忠夫)
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 歓声が一瞬にして、倍の音量のため息に変わった。3点を追う6回2死満塁。メジャー282発を誇るジョーンズが打席に立った。毎回のように拙攻を見せられても、やはり期待せずにはいられない。3球目のストレートをジャストミートした一撃は、理想的な角度で左翼へ上がった。思わず前に乗り出す瞬間。打球はフェンス前で失速し、小郷のグラブに収まった。

 喜びが失意に変わった攻撃は、一度どころではない。3回1死満塁はT―岡田が三振、大下が捕邪飛。5回1死満塁では大下、代打・ロドリゲスが凡退し、7回2死から全部の塁が埋まった時も、代打・杉本は左飛に倒れた。三者凡退は一度もなく、トータル17残塁はあまりにひどい。振り返る中嶋監督代行の声にも、力はなかった。

 「拙攻?そこが大きな課題ですよね。どういう(ボールの)絞り方をするのか、バッティングをするのか。そこがかみ合って、初めて勝てるチームになっていくので」

 この日は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されたいた「オリ姫デー」。桜を彩ったユニホームが配布されるなど、スタンドに華やかなムードが漂ったものの、肝心の女性ファンの不快指数は、とっくに100%を超えていた。

 思えば、先発・張奕が初回2死一、二塁からロメロに頭部死球を与え、わずか17球で危険球退場のアクシデントでスタートした一戦。中継ぎ陣も踏ん張れず、6カード連続勝ち越しを逃した。4日の第3戦は、ドラフト1位ルーキーの宮城を先発に立てる。「彼本来の投球を期待しています。明日は打線が点を取ってくれる…でしょう。頼む!」。最後には、指揮官も哀願口調になっていた。“先輩”として、ぶざまな攻撃、情けない試合は見せられない。

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2020年10月3日のニュース