11日で1軍復帰の阪神・球児 40歳初登板でも不動の登場曲に乗り、1回無失点の再出発

[ 2020年7月24日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2―4広島 ( 2020年7月23日    甲子園 )

<神・広(5)> 8回、3番手で登板する藤川 (撮影・平嶋 理子)                                                                  
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 趣向にあふれたファン選出の登場曲にあって、藤川だけは不動だった。変わらぬ登場曲が流れると甲子園が一瞬どよめき、そして、歓声に包まれた。右肩コンディション不良から再登録され、即日で復帰登板。2点劣勢の8回を任され、ピンチを背負いながらも1回無失点でしのぎ、再出発した。

 11日ぶりの帰還。1死から安打と四球で1死一、二塁を招いた。いきなりの窮地。簡単には崩れない。満塁弾を放っていたピレラを直球で見逃しの3球三振。続く会沢の2球目に暴投で二、三塁へ走者を進めても動じず、最後はカウント2―2からフォークで空振り三振に仕留め、土俵際で持ちこたえた。

 守護神で迎えたプロ22年目は開幕から調子が上がらず、11日のDeNA戦では3失点して2度目のセーブ失敗を数え、防御率15・75へ落ちこんだ。翌12日に登録を外れ、球団を通じて「今の状態ではチームの力になれない。1日でも早くコンディションを回復させられるように努めます」と再起を期した。

 2軍ではブルペンでの投げ込みを中心に調整し、実戦は1回1安打無失点だった19日のウエスタン・リーグ広島戦の一度だけ。ほぼ最短の11日間で戻ってきた。再調整期間中の21日に40歳の誕生日を迎え、“不惑”で迎える初登板だった。

 矢野監督は「抑えで使いたいし、その気持ちはあるけど。全体のこともあるので、状況をみてやっていきます」と即座の抑え復帰については明言を避けた。日米通算250セーブまで残り5。期待される守護神復活へ、まずは第一歩を踏み出した。 (阪井 日向)

 ▼阪神・福原投手コーチ(藤川について)本人がどこまで納得しているかはあるけれど、真っすぐで空振りが取れるかどうかが一つのバロメーターになるからそういう面では良かったと思っています。

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2020年7月24日のニュース