阪神・大山 打撃上昇で見えた虎3冠 規定到達まで、あと“10打席”

[ 2020年7月24日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2―4広島 ( 2020年7月23日    甲子園 )

<神・広(5)>初回2死一塁、大山は中越えに先制2ランを放つ(投手・森下)(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 “不敗神話”が止まっても、阪神・大山の強打に陰りはない。初回2死一塁で森下から中堅左へ6号。5試合連続安打へ伸ばし、その5試合のうち3本目のアーチを描いて先制を決めた。

 「同級生の(藤浪)晋太郎が投げていますし、何とか援護したいと思っていたので、先制点を取ることができて良かったです」

 カウント2―2から真ん中チェンジアップを仕留めた。タイミングを外され、泳がされたようなスイングでも、力を無駄なくボールに伝えて運んだ。森下にプロ初被弾を食らわせ、約1年ぶり登板だった藤浪を鮮やかに援護した。藤浪の登板日は1試合3発を放った18年9月16日のDeNA戦以来、通算4本目を数えた。

 「昨日のミスを取り返したいと思っていた。序盤なので、守備も打撃も頑張ります」

 試合中に球団広報を通じて発したコメントだ。22日の同戦で、1点リードの9回1死二塁から一塁へ悪送球し、一時は逆転にもつながる適時失策になった。引き分けたとはいえ、主力として責任を痛感。悔しさを翌日の最初の打席ですぐに晴らした。

 開幕から打点を挙げれば過去7戦7勝。8戦目で初めて負けが付いた。「プロなので個人の記録は、もちろん大事。でも、やっぱり勝たないと心から喜べない」。普段からそう話す男にとっては不完全燃焼だ。

 打撃の内容はすこぶる良い。4回は鋭い投直で、6回は堂林のグラブをはじいて左前へ抜ける安打とし、2試合連続のマルチ安打。8回も右飛も鈴木誠の好守に阻まれた鋭いライナーだった。6本塁打、15打点はチーム2冠に浮上。打率・338は“隠れチーム1位”で、順調なら23日時点で10打席足りない規定打席に来週中にも届く。連勝が止まっても若き主砲が元気なら、勢いは衰えそうにない。 (巻木 周平)

続きを表示

2020年7月24日のニュース