阪神・能見 甲子園のマウンドから投げた!福留、マルテ、糸原らに56日ぶり実戦投球

[ 2020年5月18日 05:30 ]

シート打撃に登板する能見(球団提供)
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 阪神が17日、“実戦練習”を解禁した。能見篤史投手(40)が甲子園球場での自主練習で志願してシート打撃に登板。4月15日に始まった自主練習で投手陣としては初めての実戦的な調整で、ジェフリー・マルテ内野手(28)らと対戦して感覚を確かめた。

 投手がマウンドから投じたボールを、打者がバットで打ち返す――。当たり前の光景が猛虎に戻った。

 投手陣最年長40歳の能見が先月15日に始まった自主練習では初めて上下のユニホームを着用してシート打撃に初登板。志願して上がった聖地のマウンドで左腕を振り、久々の感覚をかみしめた。

 「打者の方々の協力がないとできないことなので協力してくれた打者の方々に感謝です。打者が立つと集中の仕方が変わってきますし、いい緊張感を持って投げられるので、やっぱりバッターに向かって投げるのはいいな…と思いました」

 球団を通じて報道陣に伝えた言葉に充実感が詰まっていた。チームとしては3月25日のDeNAとの練習試合(横浜)以来、能見個人としては同22日のヤクルトとの練習試合(神宮)以来の“実戦”。マルテ、福留、糸原ら打者6人と2打席ずつ、計12打席の対決を心から満喫した。

 オンラインで報道陣に対応した4日前の13日に「打者に早く投げたいというのが正直な気持ち」と待望していた通り投手陣では一番乗りで順調に調整をステップアップ。「まだ感覚を戻している段階ですが、ここから実戦形式も増えてきますし、開幕に向けてしっかり調子を上げていきたいと思います」。16年目のシーズン開幕へ逆算態勢にも入った。

 対戦した打者のうちマルテが自主練習後のオンライン取材に登場。「初めてでしたが、いい感じでできました。ゾーンをしっかり見極めることができた」と振り返り、「これから、そういう機会を多くつくって、万全の状態で臨みたい」と来日2年目の開幕を見据えた。誰もが待ち望む日常の復活。長いトンネルの出口へ向けて、ゆっくりでも確実に前へ進んでいた。(巻木 周平)

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2020年5月18日のニュース