巨人“本番”想定 阪神・ボーアに「外野4人シフト」的中 原監督「一度やっておこうと」

[ 2020年3月9日 05:30 ]

オープン戦   巨人4―4阪神 ( 2020年3月8日    甲子園 )

<神・巨>6回無死、巨人の極端なシフトに、2球連続でバントの構えを見せるボーア(撮影・北條 貴史)
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 【キャンプ追球ズーム ここにFOCUS】「奇策」ではない。巨人が4回先頭でボーアに敷いたのは、三塁手を左翼に配置する外野4人シフトだった。中堅左寄りの左飛に仕留め、原監督は「一度やっておこうと。動いておかないと、その時に慌ててしまうケースがある」と説明した。

 データに基づく守備陣形だった。元木ヘッドコーチは「フライボールが多いので」と語った。メジャー通算92発の大砲は19年の全打球のうち、飛球が37・7%。昨季所属したエンゼルスでは、通算656本塁打のプホルスの36・4%を超える高い数値。外野を4人にする一方、内野は遊撃手が二塁の後ろを守り、三遊間を空けた。これもエ軍で中堅から右翼が79%を占めた打球方向を基にした。原監督は「左のパワーヒッターですから。多少プル(引っ張り)。我々は敬意を表した」と語った。

 6回にも同様のシフトを敷き、結果は一、二塁間の遊飛。ボーアはこの打席で初球から2球連続セーフティーバントの構えで「(三塁方向に)転がしたらヒットと、相手がチャンスをくれた」と応戦したが、マイナー時代を含めて犠打はない。開幕を前に意識づけさせたことにも意味があった。 (神田 佑)

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2020年3月9日のニュース