ソフトB育成・リチャード 紅白戦決勝弾、バックスクリーンへ鋭いライナー「コトイチの打球」

[ 2020年3月9日 22:40 ]

<ソフトバンク紅白戦>4回2死、ソロを放ったリチャードはダイヤモンドを1周(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 この男、スケールも、打球もデカすぎる。ソフトバンクの育成3年目リチャード内野手(20)が9日、ペイペイドームで行われた4イニングの紅白戦に「6番・三塁」で出場。0―0の4回2死での2打席目に二保の143キロ外角低め直球をとらえ、バックスクリーン正面へ、ライナー性の鋭い弾道で飛び込む、決勝ソロ本塁打を放った。

 「すごかったですね。打った瞬間(に入った)っていう感覚はあったんですけど(打球を)チラ見しかしていなくて。みんなから“すごいぞ”“エグいな”と言われたのですが、思い切って振ってないんです。シュッとバットを入れた感じだけなんです。7、8割なんで、思い切り振った方が飛ぶと思います」

 本塁生還後のベンチでは、同じく右の大砲バレンティンに尻を叩かれながら歓迎を受けた。バックスクリーンの少し前、灰色のシートの上に白字で「160(メートル)」と書かれた表示の少し前まで飛んだ打球の推定飛距離は、135~140メートル。「コトイチ(今年1番)の打球です。ジンイチ(人生1番)の打球は(沖縄尚学)高2夏の名護球場のバックスクリーン。あっ、でも、あれは金属(バット)か。ならば筑後(タマスタ)のバックスクリーンですかね」と、数々のバックスクリーン弾を回顧していた。

 1メートル89、112キロ、背番号「127」と3ケタぞろいの重厚パワーヒッターは、今キャンプで初めてA組入り。実戦で初めて本拠地ドームで本塁打を放ち、今季の実戦で4発目を放つなど、アピールを続ける。工藤監督は「彼はああいう魅力ある打撃で、ここまで来られた。結果も出ている。ナイスバッティング」と褒めた。森浩之ヘッドコーチも「とてつもない1本。確率も上がっているし、遠くに飛ばせる戦力」とうなずいていた。

 狙うは、支配下登録だが「支配下にめちゃめちゃなりたいけど、毎日うまくなろうとしています。下から目線で、泥臭く行きます」。紅白戦後にも、屋内に残ってティー打撃を続けた。リチャードは豪快かつ謙虚に開幕1軍入り、そして念願の2ケタ背番号奪取を狙っている。

続きを表示

2020年3月9日のニュース