【20年版球界新士録(3)】日本ハム ドラ6梅林 スカウトの空き時間がつないだ強肩の赤い糸

[ 2020年1月17日 07:30 ]

ブルペンでボールを受ける梅林(撮影・西海健太郎)
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 偶然が重ならなかったら、プロへの扉が開かれていなかったかもしれない。梅林が中国地区大学リーグ2部に所属する広島文化学園大の4年春。このときですらプロのスカウトが視察に来たことはなかった。梅林は「いろんなことが重なり、全部がいい方向に向かってプロに入れた。本当に運が良かった」と振り返る。後に同僚となるドラフト1位・河野(JFE西日本)の視察に訪れていた加藤竜人スカウトの空き時間の行動が、梅林の人生を大きく変えた。

 岡山マスカットスタジアムで河野擁するJFE西日本が試合を行っていた隣のサブ球場。空き時間に加藤スカウトがそこで行っていた試合を何げなくのぞくと、梅林の二塁送球タイム1・8秒の強肩が目に留まった。そこから日本ハムは視察を重ね、評判が広まった4年秋には複数球団が視察するまでに成長。しかし、最初に発掘した日本ハムと運命の赤い糸で結ばれていた。

 梅林が「中央球界に比べたら環境はよくない」という同2部リーグ。野球道具などの購入費用に充てるため、大学1年時からバス清掃のアルバイトを週4回、3年時からは週3回、ガソリンスタンドでのアルバイトも掛け持ちした。それがプロ入り後は恵まれた施設で練習に集中できる日々。「今は野球だけに集中できる。凄く楽しい」と目を輝かせる。

 目標は6月の広島との交流戦で故郷に凱旋すること。父・良二さん(56)との約束だ。「1年目から試合に出ないと次がすぐに出てくる。早く活躍できるように準備していきたい」。「梅ちゃんバズーカ」と評される強肩で1軍切符をつかみ取る。(東尾 洋樹)

 ◆梅林 優貴(うめばやし・ゆうき)1998年(平10)3月14日生まれ、広島市出身の21歳。小5で野球を始め、高陽東では3年夏の広島大会8強が最高。広島文化学園大では2年から正捕手。昨秋の中国地区大学リーグ戦はサイクル安打を達成するなど打率・643で首位打者、MVPとなり、チームを初の1部昇格に導いた。1メートル73、85キロ。右投げ右打ち。

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