阪神・陽川 勝負の7年目、2.8対外試合初戦で“1号”予告

[ 2020年1月7日 05:30 ]

阪神の陽川尚将
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 阪神の陽川尚将内野手(28)は6日、和歌山県上富田町の「上富田スポーツセンター」で自主トレーニングを行い、対外試合第1弾となる2月8日の中日との練習試合での“ロケットスタート弾”を予告した。

 「外国人も多く入ってくるし、僕の守備位置は外国人がいて競争なんで、そこを勝ち抜かないと上が見えてこない。スタートダッシュじゃないけど、いいスタート切れるように今は準備してます」

 新しい年を迎え、にじませたのは希望ではなく危機感に他ならなかった。勝負の1年となる7年目、置かれた状況は例年以上に厳しい。ボーア、サンズを新たに補強しマルテも残留。自身がチャンスをうかがう一塁、三塁、外野とすべての守備位置に助っ人が控えている。当然、新戦力にかかる期待は大きいだけに、他の選手は早い段階でのアピールが求められ、矢野監督も「若い選手のチャンスもオープン戦から減る可能性もあるだろうし。そのつもりでキャンプに臨んできて」と宣告にしている。

 後がない背番号55も覚悟を決めている。「キャンプも実戦が最初からあるんで。そこでまず結果を出さないといけない立場なんで出遅れないように」。照準に定める「2・8」では「打撃が求められるし(長打は)持ち味でもあるので」と特大アーチを懸けるつもり。挑んでいく助っ人勢へのあいさつ代わりの一発を号砲に「確実性だったり、長打の確率だったり、勝負強い打撃も見せていけたら」と青写真も描いた。

 5年連続となる上富田での自主トレは3日からスタートし、後輩の福永とともに汗を流す。この日も午前は守備練習に時間を費やし午後からはティー打撃、フリー打撃、ロングティーと1時間以上にわたってバットを振り込んだ。ウエートを終えて宿舎へ戻る頃には日が暮れていた。

 「開幕が(例年より)早いので、振り込む量を意識して。僕の立場ではキャンプでつまずいたら終わり。最初の実戦から力を出し切れるように」。悲壮感漂う幕開けに28歳の決意が込められていた。(遠藤 礼)

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2020年1月7日のニュース