元燕戦士との再会に感じた小川監督の“親心”

[ 2019年6月9日 11:00 ]

<日・ヤ>ヤクルトに勝利して喜ぶ秋吉(左)
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 ヤクルト・小川監督の“親心”を感じた。ヤクルトは4日から日本ハムと札幌ドームで3連戦を戦った。そこで指揮官は元ヤクルトの選手と再会した。17年7月にトレードで移籍した杉浦が第2戦に先発。昨オフに谷内とともにトレードで移籍した秋吉が第1戦と第3戦で登板し、それぞれホールドとセーブを挙げた。

 もちろん、自身が指揮を執るチームの勝利が第一だが、かつてはチームの一員だった選手への眼差しはやはり特別なものだ。「(思いは)複雑だよね。もちろんヤクルトで頑張ってくれるのが一番良かったんだけど。(移籍先で)頑張ってほしいと思うよね」。手元を離れても、その成績を気に掛けている。

 昨年7月、杉浦がソフトバンク戦で移籍後初勝利を飾ると電話で祝福した。今年4月に秋吉がロッテ戦で移籍後初セーブを挙げると、メールを送った。現在は2軍にいる谷内にも折を見てメールを入れた。しかし…。「失礼ですけど、どちら様でしょうかって帰って来たんだよ」。不満げな言葉を並べながらも“教え子”たちのことを話すときは、どこかうれしそうだ。

 移籍というと、ネガティブなイメージもあるが、そればかりではない。環境が変わることで、それまで以上の成績を残すことも多々ある。もちろん、小川監督もそうなることを願っている。遠くから見守りながら。(記者コラム・黒野 有仁)

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2019年6月9日のニュース